UXデザイナーの理想と現実_UXデザイナー深津貴之さんに聞きました|WD ONLINE

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UXデザイナーの理想と現実_UXデザイナー深津貴之さんに聞きました Webデザイナーの働き方改革

深津貴之さんは、UXデザイナーとして国内の第一人者、先駆者的存在。深津さんだからこそ体感してきたUXデザイナーやUXデザインの意味について、話を聞きました。

Question▶︎ UXデザイナーとはどういう存在ですか?


 

「仕組みづくりが求められる存在。お金の話もできないと厳しいです」

「UX」という言葉の定義が人によって まちまちですので、最初に僕自身が考え る「UXデザイナー」を説明すると、商品 企画からマーケティング、できればカス タマーサポートまでも含めた企画立案 や設計、対応ができる人、となります。

かつてはUIに寄った領域の仕事をし ていましたが、2010年ごろからUXに広 げて仕事をしています。もともとのスタン スが「ユーザーに使ってもらえてナンボ」。 UIだけに取り組んで問題が解決するケー スは少なく、もっと手前のレイヤーから(UI 以外のことに)入り込む必要性を感じて、 実行に移してきました。

心がけているのは、関わる案件のビジ ネス的な成功を引き出すこと。UXデザ イナーと名乗るなら、ビジネスの言葉が 話せる必要があるし、さまざまな経営者 の考え方を学んだり、経営者と折衝す る際にきちんと対話できる素養も身につ けるべきです。上流工程の話になると、 お金(予算)や指標の絡む数字の話は 必須です。数字が苦手だと厳しいですし、 中長期的なビジョンも持っておきたい。 その上で、ユーザー目線の立場に配慮 できるバランス感覚も必要になります。

既存の状況を大きく変える役割を担 うので、僕個人の感触だとボトムアップ では進まない。トップダウンで断行しな いと前進が厳しく、経営者に対して自ら が何に長けて、どのような資質のアドバ ンテージを握る人間なのかをわかりや すく説明できる必要もある。そうやって 周辺の協力が得られるかどうかが、前進 のためには大切な要素です。

「UXデザイナー」とは、ユーザー体験充実のためのあらゆる要素について、多岐にわたって取り組む存在です

 

深津貴之
(株)THE GUILD 代表取締役。UXデザイナーの立場で、プロジェクトの上流工程から参画する案件を多数手がける。「fladdict」運営者としても有名。2017年10月、noteやcakesを運営するピースオブケイクのCXO(Chief eXperience Officer)に就任。 http://theguild.jp/ http://fladdict.net/blog/

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掲載号

Web Designing 2018年2月号

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2017年12月18日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

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そこで、サイトの改善を急務として考えている方は多いと思います。

Webサイトの弱点を改善して、成果の出せる武器にしたい、もしくは、Webを有効活用した新しいビジネスを立ち上げたい。そうお望みの方に、「UX(ユーザー体験)」のノウハウをお勧めします。

UXとはとても端的に言えば、ユーザー視点で設計やデザインを考えることです。マーケティングの世界は、ユーザーの心をとらえる「体験を売る」時代になり、ますますこの考え方が取り上げられるようになりました。ただ、「UX」という言葉が先行して、イマイチ何のことかわからない、理論はわかるけど実際にどこから手をつけていいかわからないという方も少なくないのではないでしょうか。

UXは闇雲に叫んでも成功するものではありません。そこには理論に基づく準備やプロセスがあります。
本特集を一通りお読みいただければ、無意識にUXの理論や見るべき視点、メリットや期待できる効果などが把握でき、みなさんのビジネスの現場で応用ができるようになることでしょう。

【段違いの成果が出るUXの「5プロセス」】

[1]心を1つに。
プロジェクトチームの意識共有を図ろう

[2]お客様を知る。
ユーザーの「ホンネ」や動向を知ろう

[3]商品を知る。
プロジェクトにおけるビジネス的課題を把握しよう

[4]理想を描く。
商品のあるべき姿を描き、実現のためのアイデアを練ろう

[5]つくる・見せる・話を聞く。
原型を部外者に試してもらい、反応を見よう


<こんな方にオススメです>
・UXをまずは何から始めていいのかわからない
・UXってデザインだけじゃないの?
・そもそもUXってなにがよくなるの?
・部署を横断して取り組むべきなのはなんとなくわかっているが、説得する自信がない
・理論だけではなく、現場で実践していることが知りたい
・Web解析時のUX評価方法や改善方法を知りたい
・UXの重要性をクライアント・上司に理解してもらいたい
・効率よく成果をもたらすためのテクニックを知りたい