2016.09.16
企業のSNS戦略を支えるソーシャルディレクター #2 ─社会人2年生がエディオンを変えた?!─ 後編
SNSをどう運用をすれば効果を上げられるのか、課題を抱えている企業も少なくないだろう。SNS運用支援を得意とするMindFree社では、「ソーシャルディレクター」という専門職を設け、若い力を積極的に登用している。その仕事ぶり、そしてそこにあるメリットとは。
STEP 2:あえて「直球」を避けることでユーザーの共感を得る
エディオンのFacebookページはMindFreeが運用支援を開始してすでに4万人以上の「ファン」を獲得していたが、その多くはキャンペーンなどをきっかけとしたユーザーだった。
「エディオンの事業内容や考え方に共感してくれるファンを増やしていくことが大事でした。そのために『いいね!』の獲得に効果があると言われるLA広告(Like AD)※を配信すると同時に、投稿の質を上げることに注力しました」
ここでどんな投稿プランを提案できるかが、ソーシャルディレクターの腕の見せ所とも言える。
「例えば人を紹介する際には、その人の仕事のやりがいをを伝えたり、商品紹介も、製品情報より製品を使った際の体験を紹介するほうが、共感を呼ぶのではないかと考えました。うまくいくかの確証はありませんでしたが、東浦さんの理解と協力もあり、試してみたところ、成功につながりました」(谷口さん)
この提案は功を奏し、1年ほどでエディオンのFacebookは様変わりした。
「この結果により、ユーザーの顔が見えてきました。谷口さんは我々にはない『視点』を持っていると感じます。今後もパートナーとして取り組みを続けていきたいですね」(東浦さん)
社会人経験わずか2年の谷口さんが、大手の課題解決に貢献したことに驚きを感じる読者もいるかもしれないが、実は、彼女のような「SNS世代」が持つ視点こそが、SNSマーケティングの世界では必要とされている。ソーシャルマーケティングに力を入れるMindFreeが谷口さんのような人材を次々と育成するのには、先を見据えた、戦略的な狙いがあるのだ。
※ LA広告(Like AD)
Facebookページ自体を宣伝するための広告のこと
企画協力:マインドフリー株式会社