2023.08.18
特別企画 [PR] Web Designing 2023年10月号
“やりたい”という思いを学びが叶える わたしたちのターニングポイント
「デザインへの憧れはあったのですが、私には無理だと思い込んでいて…」。ほんの数年前まで自身の夢を心の奥にしまい諦めていた上園三奈さんは、その夢を叶えデザイナーとして歩み始めた。毎日が楽しいという今をどのように実現したのだろうか。
Photo●五味茂雄(STRO!ROBO)
呼び覚まされた思い
上園さんがデザイナーを目指すきっかけは、内定が決まり大学生活も終わりに近づいた頃に訪れた。
「就職活動も終わり時間的な余裕ができたので、お世話になった先輩が起ちあげた就活コンサル会社のお手伝いを始め、翌年の就活生に向けたセミナーの内容をまとめてSNSにアップすることになりました。せっかくやるなら見やすいように工夫しようと、セミナーの内容を図にして公開したんです。そうしたら、『すごくわかりやすい』といったコメントをもらえて、それがすごく嬉しくて」
思わぬ反響に、上園さんの心は踊り出した。
「実は、子どもの頃からデザイナーへの憧れはあったんです。ただ、私には無理だと思い込んでいて、美大受験も、デザイナーとしての就職活動も諦めてきました。でも、やっぱりデザイナーになる、そう決めました」
インターネットの向こう側から届いた声に、上園さんのデザインへの思いが呼び覚まされた。

“学び”で新しい扉を開く
ただし、上園さんの就職先はすでに印刷会社の営業職に決まっていた。社内にデザイン部門はあるが、総合職として採用された者が配属されることはほぼない。しかし前へ進む決意をした上園さんは、以前のように諦めはしなかった。社会人1年目の冬、東京デザインプレックス研究所のグラフィック/DTP専攻への入学を決める。
「入校前に個別のカウンセリングを受けることができるのですが、カウンセラーの方とじっくりと話をする中で、私が何をしたいのか、そして何を学ぶべきかが見えてきました。ここなら夢に近づくことができると思ったんです」
授業は毎週土曜日。その質にも量にも圧倒された。
「仕事と並行しながらでしたし、デザインの経験・知識もほぼゼロでしたから、最初は授業についていくのも課題をこなすのも本当に大変でした」
ツールの使い方やデザインの工程などを授業や課題を通して身につけ、次第にデザイナーとしての視点を育んでいった。
「だんだんと、デザインを発注した人やデザインしたものを使う人のことを考えられるようになったんです。当時はまだ仕事でデザインをしていたわけではないのであくまで想像でしたが、自分がクライアントさんやお客さんの立場になったような気持ちでデザインするようにしたら、楽しくなってきて」
8カ月間のカリキュラムを終えた上園さんは、デザイナーとしてUXデザインを得意とするファンタラクティブ株式会社へと転職した。UXデザインに興味を持ったのは、印刷会社時代に仕事の一環としてユーザーインタビューを行ったことがあり、それがUXデザインの手法であることを知ったからだという。現在は日々デザイナーとして経験を積んでいるが…実は再び東京デザインプレックス研究所で学び始めた。
「今度はUI/UXを専攻しています。デザイナーとして今の会社で活躍するためにも欠かせませんし、なんといってもUXデザインは面白いんです。仕事にも授業にもついていくのは大変ですが、毎日が楽しいです」
以前は、自分には無理だとやりたいことを諦めていた上園さん。“学び”が新しい扉を開くことを知った今は、力強く目指す道を歩んでいる。

グラフィック/DTP専攻のCI・VI課題として制作した、架空の企業のビジネスツールや販促ツール。架空の企業ではあるもののモデルにした団体があり、その関係者へのインタビューも行い本番さながらに制作を進めていった。矢印のようなシンボルマークは、モデルにした団体が掲げていた「可能性で日本をアップデートする」というビジョンを表現している

https://planner.koubo.jp/about/screening
ファンタラクティブで手がけた、ワンストップ公募管理サービス「kouboプランナー」のBtoB向け営業用LP。上園さんは、審査機能の説明ページのデザインと動画作成を担当している。動画でサービスの使い方を説明するページだったため、さまざまな機能説明動画を研究し、使う人の立場からどうすればわかりやすくなるかにこだわってディレクションした

https://ocapi.jp/
ファンタラクティブで手がけた、組織改善ツール「Ocapi」のサイトリニューアル。ヒューリスティック評価やサービスの運用スタッフへのヒアリングを実施し課題を抽出するという、UXデザインの知見を求められる仕事だった。東京デザインプレックス研究所でUI/UXを専攻中だったこともあり、先輩にサポートしてもらいつつも、コンポーネントの洗い出しなどの際に授業での学びが活きたという
企画協力:東京デザインプレックス研究所