【コラム】EC制作で感じた、「共感」を設計する大切さ|WD ONLINE

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Web Designing 2021年4月号

【コラム】EC制作で感じた、「共感」を設計する大切さ 今号のお題 [コンテンツ]

さまざまな方々に、それぞれの立場から綴ってもらうこのコラム。ひとつの「お題」をもとに書き下ろされた文章からは、日々の仕事だけでなく、その人柄までもが垣間見えてきます。

普段からデザイナーとして、有形無形を問わず、コンテンツを届けるためのツールとしてWebサイトやSNSまわりのクリエイティブをつくっています。そんな私にとって、2020年は「Shopifyを使ってECサイトをつくりたい」というご相談を多くいただいた1年でした。

Shopifyに限らず、今は個人でもWeb上で気軽にコンテンツ(=モノ)を販売できる時代です。特にコロナ禍による巣ごもり需要が高まったことも相まってか、食料品やお家で過ごすためのアイテムなど、改めて有形のコンテンツにも注目が集まっていると感じます。その一方で、ここ数年は特に、「ブランドのストーリーに対するユーザーの共感」を大切にしている企業や商品・サービスが増えてきている印象もあります。

私がShopifyを利用してECサイトをリニューアルした案件でも、「自社ブランドのメッセージに対して、ユーザーが共感する」ということは、大きなテーマでした。ここでも、実際に2つの事例を簡単に紹介してみようと思います。

まず、一人暮らしの女性向けメディアを運営したり、インテリア小物を販売している「LittleRooms」。「毎日訪れたくなるサイトにしたい」というお話から、「ライフスタイルを提案する記事を用意し、その記事を読んでもらいながら、登場する商品をチェックして買ってもらう」という導線を設計しました。これは「同社のファンであるユーザーにとっては、ECサイトとしての役割を前面に出すより、ストーリーとともに発信した方が購入ハードルが低くなる」という仮説に基づいています。

また、全国の日本茶をセレクトし販売している「Far East   Tea Company」に関しては、「セレクトに対する想いと商品のバックグラウンドに共感してもらう」をテーマにリニューアルしました。

いずれも、単なるECサイトの枠に囚われない、ユーザーが持つブランドへの共感の部分を間違えないよう、デザインに落とし込んでいくことが必要でした。余談ですが、どちらのお仕事も、初回の打ち合わせの段階で商品やサービスに対する社員の皆さんの想いが伝わってきて、着手する前からワクワクしたのを覚えています。

2021年もまだまだ新型コロナウイルスによる生活への影響は続きそうです。そんな中でも日々新しいコンテンツはどんどん生み出されています。

私自身、日頃から業種問わずWebサイトを閲覧することが多いですが、コンテンツの裏に隠された想いやストーリーが表れているWebサイトを見るとグッと心も掴まれますし、結果的に印象にも残りやすい気がします。発信する側としても、共感や人の想いは伝播するからこそ、デザインでその想いをうまく伝えられるように、これからも一つひとつのお仕事と向き合って行けたらなと思います。

2020年にデザイナーとして関わった、2つのECリニューアル案件です。左はLittleRooms(https://littlerooms.jp/)、右はFar East Tea Company(https://fareastteacompany.com/ja/)。どちらもShopifyを使いました。
ナビゲーター:小島香澄
株式会社KOS デザイナー。ハウスメーカーに新卒入社、資料のデザインが褒められたのをきっかけに、デザイナーとしてWeb制作会社に転職。日々の学習記録をSNSで発信していると、“モテクリエイター”として活動するゆうこす(菅本裕子)の目に留まり、2019年より現職。ゆうこすの手がけるサービスやプロダクトのデザイン全般を担当。 Twitter:@_mi_su_ka_

掲載号

Web Designing 2021年4月号

Web Designing 2021年4月号

2021年2月18日発売 本誌:1,560円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

“新常態”での“新課題”を予防&対処するCMSの必須知識!

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Web Designing 4月号(2月18日発売)特集

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「非接触ビジネス」で勝利する!
CMS 最新ノウハウ

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“新常態”時代のWebサイト運用には「多様なコンテンツ管理」と「セキュリティ」の意識が不可欠!

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2021年に突入しても、未だ先行き不透明な“新常態”の現在。
直接的な接触を極力避けることを推奨される「非接触」前提の中、顧客とのタッチポイントとして
Webサイトの役割はますます高まってきました。

ひとえにWebサイトと言っても、PC、スマホはもちろん、さまざまなデバイスで情報を発信できるようになり、
コンテンツもテキストベースだけでなく動画やライブ配信など、さまざまな手段が主流になってきています。

そう言った中、コンテンツ管理システム(CMS)の重要度はますます高まります。
さまざまな手段で情報を受け取る顧客の状況に合わせて適切な情報を届け、それを管理するには、
CMSを上手に活用することが不可欠です。

また、
「Webサイトに異常が発生したけど、在宅勤務なので社内サーバにあるCMSが触れない!」
などなど。テレワークという新しい働き方は、新たな課題も生み出しています。

さらに今後、個人情報保護の意識も国を挙げて高まり、
一度不祥事を起こすと会社の存続に関わるほどのダメージを受ける可能性も大いに高まってきました。
社内サーバにアップデートしていないCMSを置きっ放しにして許される状況ではもはやありません。
早急に「セキュリティ」について整備しないといけない状況です。


本特集では、そんな「非接触時代のWebビジネス」を効果的に、そして課題も解決しつつ運用するための
“新常態”におけるCMS運用の必須知識を、「選択・導入・運用」「セキュリティ」「リモート体制」「動画」の側面から
見ていきましょう。

さらに、この“新常態”時代に安価・安心・安全な商用CMSも多々紹介しています。
みなさんの会社やお仕事の状況&条件に適したCMSを検討してみてください!


【おすすめピックアップ!】
●非接触ビジネスの最適解! 安心・安全な商用CMS11
●クラウド型&オンプレミス型 CMSのメリット・デメリット
●個人情報保護法改正の衝撃! CMSの最新セキュリティ
●動画・ウェビナーはCMSで効果的に仕掛けよう
など