【コラム】2020年 チームツール最適化の旅|WD ONLINE

WD Online

Web Designing 2020年12月号

【コラム】2020年 チームツール最適化の旅 今号のお題 [ツール]

さまざまな方々に、それぞれの立場から綴ってもらうこのコラム。ひとつの「お題」をもとに書き下ろされた文章からは、日々の仕事だけでなく、その人柄までもが垣間見えてきます。

私は新規事業に携わることが多く、チームでは以前から使っているツールが決まっているわけでもないので、いつもツールを選定するところから始まります。チームメンバーが参照しやすいようにさまざまなグループ分けや整理が必要なので、社内Wikiのようなサービスに使い勝手の良さを感じます。私はスモールチームで仕事することが多いこともあり、結果として今は「DocBase」を使っています。

今回、その選定プロセスについて書こうと思ったのですが、正直これらのサービスは機能的には横並びで、使い勝手や好みで選んでいます。ですが、実は一瞬だけ別サービスに浮気をして(!)また戻ってくる、という出来事があったので、今回はその紆余曲折についてお話したいと思います。

私は普段、「UX MILK」というデザイナーやエンジニアがたくさん出入りするコミュニティのようなものを運営しているのですが、2019年あたりから「Notion」というサービスが特にデザイナーさんの間で流行っていました。触ってみると、とても今風なビジュアルで、デザイナー受けしそうなサービスだなというのが最初の印象でした。絵文字を多用したり、メリハリのあるタイポグラフィなどでiOSのデザインに近く、なるほど、と思いました。テキストドキュメントをマークダウンでまとめていけるのはもちろん、「Trello」のようなカンバン機能もあり、スプレッドシート、カレンダーもありと、プロジェクトにまつわるデータはこちらにすべて集約できるのが強みです。

特に面白いと感じたのが、データベースの持たせ方です。スプレッドシートで入力したデータは、カレンダーやカンバンなどのデータとして吐き出すこともできます。データ構造をしっかりつくってしまえば、あとから予定の部分をカレンダーとして表示したり、他のデータを軸としてカンバンをつくったりと、かなり自由度が高い設計となっています。

この自由さをなんとか取り込みたいなと、私も一時期面白がってチームに半期ほど導入してみたのですが、これがなんとも難しい。チームに導入してみてすぐに気づいたのは、自分が苦労してカスタマイズしたお気に入りの可視化方法が、必ずしもチームにとって見えやすいとは限らないということです。いろいろとカスタマイズできるが故に、終わることのない“チームツール最適化の旅”が始まったような気もしました。

また、ドキュメントをつくるたびに絵文字を決めたりと、装飾部分でも迷うことが多く(やらなければいいのですが、ついやってしまう)、私のチームでは総じて「運用負荷が高いツール」という認識になってしまい、結局は以前に使っていたDocBaseに戻そう、ということになりました。

メンバーの性格によるとは思うのですが、私のチームにとってはNotionは機能過多で、ツールを使いこなすというより、ツールに踊らされる印象が強く残りました。DocBaseはシンプルな設計思想で、思いついたメモを手軽に残していくスタイルですし、あまりいじくるところもなく、使いやすさが優れていました。カンバンやスプレッドシートなどが統合できる点もメリットですが、1サービス1機能でシンプルになっている使いやすさが勝ったという結論です。

右往左往してしまいましたが、ポジティブに捉えると、新しいツールを導入してみたことで自分及びチームのメンバーの性格・ワークスタイルがまたひとつはっきりしたとも言えます。大きいチームではなかなか難しいかもしれませんが、たまには新しいサービスに冒険してみるのもいいかもしれませんね。

「Notion」は、見た目がとてもオシャレで個人的には好きなのですが、意外と使いこなすまでが難しく、残念ながら今回はチームで採用となりませんでした。とはいえ、こういったチームツール最適化の旅が新たな発見へと繋がるので、みなさんにも険しくも楽しい旅をおすすめしたいと思います!
Notion
https://notion.so
ナビゲーター:三瓶亮
株式会社メンバーズ LXグループ所属。「UX MILK」編集長。プロデューサーとして、クリエイターの学びの体験(LX)にまつわるプロジェクトを複数手掛けています。前職はモバイルコンテンツのディレクター/デザイナー。三度の飯よりゲームとパンクロックが好き。 UX MILK:https://uxmilk.jp/ Twitter @3mp

掲載号

Web Designing 2020年12月号

Web Designing 2020年12月号

2020年10月17日発売 本誌:1,560円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

リモート時代に業務を加速させる![図解]ビジネスツールガイド・Microsoft Teams使いこなし小冊子付き!

サンプルデータはこちらから

Web Designing 12月号(10月17日発売)特集

8人のプロに聞く、Withコロナ時代に手放せない強力ツール
超図解!Webビジネス33ツール


あなたの会社にピッタリなツールが「素早く」見つかる!

年末から年明けに向けて今までの「新型コロナ」自粛で溜まり溜まった業務やノルマを、一気に巻き返さなければいけない企業は多いことでしょう。また、未だ収まりそうにない事態に不安のある中、動ける今のうちにしっかりと準備をしておきたいと考える会社、チーム、個人の方がほとんどだと思います。そこで大きく力になってくれるのは、デジタルをベースとしたツールやプラットフォームです。

しかし、すべての人にピッタリな「万能薬ツール」があるわけではありません。それぞれの業種やミッション、チーム&個人の状況により合う合わないがあります。できるだけ早い時間に、できるだけ時間的・人的コストをかけずに「最適なツール」を見つけ出せないものでしょうか。

そこで本号では、「自社に最適なツール」を素早く見つけ出すための選び方を紹介します。

「企画立案」「チームビルディング」「プロジェクトマネジメント」「制作」「解析」と、Web制作をはじめとしたデジタル施策の大筋の流れに従い、IT分野で活躍するプロフェッショナルにおすすめツールを理由とともに紹介していただきます。

ツールの機能やおすすめのシチュエーションなどを、ポイントを一言で簡潔に説明するので、じっくり読み込む必要はなく、誌面を眺めるだけで自然と自分(自社)に合いそうなツールが把握できます。

数あるツールに迷っている方、導入のために多くの関係部署や上司を説得しなければいけない方! 本号で意思決定→本格導入までをスピードアップさせてください!

●STEP1. プロジェクト運営×ツール <関係者の意思疎通をスムーズにしたい!>

●STEP2. 企画立案×ツール<アイデア出し・ブレストの質をあげたい!>

●STEP3. 設計&実装×ツール<共同作業の「二度手間」を無くしたい!>

●STEP4. 解析&改善×ツール<客観的&的確な判断材料が欲しい!>

●[16ページスペシャル!]一歩先ゆく「Adobe XD」使い方ガイド

【特別付録小冊子】
使いこなし度100%アップ!
Microsoft Teams 徹底活用ブック

知ればさらに生産性が上がるTips&連携ツール

リモート時代に企業での活用が目まぐるしく広がった「Microsoft Teams」を、さらに快適&効率的&生産的に活用するための「プラスα」を凝縮した小冊子です。

やりとりが効率化するTipsはもちろん、Teamsを活用したWeb会議にあると便利なマイクやカメラなどの周辺機器、Teamsを会社の代表電話にする!といったTeamsと連携できるツール紹介など知っていると確実に業務がはかどる情報を丁寧に解説しています!

この記事を見た人はこんな記事も見ています