2020.01.14
プロジェクトマネジメントはどういう仕事? 現場の視点:PM力の正体
PM力とは、どのような要素で構成されるのでしょう。まず、実際にWeb制作の現場で日々プロジェクトマネジメントと向き合っているイントリックス・西原杏子さん、アリウープ・田島邦彦さんにコメントをいただきました。
プロジェクトメンバーの成長責任も担う日頃よりコミュニケーションを通じた信頼関係構築を
一義的にはQCD(品質・コスト・納期)に責任を負う業務ですが、顧客の事業で成果を出すこと、プロジェクトメンバーの成長責任も担っていると考えます。うまく執り行うためには、「基本的なプロジェクトマネジメント手法(PMBOKなど)の理解」「顧客との信頼関係構築力」「顧客のビジネスを理解する力」「優秀かつプロジェクトにフィットしたメンバーをアサインする力」「彼らが力を発揮できるチームをつくる力」「型を持ちながら、それを柔軟に変えることができる応用力」「体力と精神力を安定して長期間維持する力」など、多岐にわたるスキルが必要だという認識です。
日頃の業務で意識すべき点として一番重要だと考えているのは、社内外のメンバーとのコミュニケーションです。本人のスキルや関心事、成長のために取り組みたいことを知っておくことで、体制づくりの判断材料になるほか、プロジェクト開始前に信頼関係を構築できます。
多種多様なスキルが必要な専門性の高い業務 進行中の急な変更にも臨機応変に
プロジェクトマネジメントは、プロジェクトの成功(=Webサイトの価値向上)を実現するための専門的な業務で、多種多様なスキルが必要です。マーケティングからバックエンドまでの幅広い知見やマクロ・ミクロ両方の視点、定番のプロジェクト管理手法であるPMBOKでいわれている「品質」「予算」「納期」「スコープ(構築範囲)」「コミュニケーション」「リスク」の6つの理解などが特に大切だと感じます。
プロジェクトでは、キックオフ時にスコープについて合意形成をとりますが、長いプロジェクト期間の中で変わることも。その際、予算や納期にどういった影響があり、どういったリスクが発生するか、プロジェクト全体を俯瞰して把握しなければなりません。また、それを正確にクライアントへ説明することも重要であり、その点は丁寧なコミュニケーションも意識して臨機応変に対応する力が求められます。