2020.01.10
定番ツールのおすすめ活用術 プロジェクトを効率的に管理しよう
Web Designingでは、本誌2019年2月号(2018年12月発売)にて、「Web制作のリアル2019」と題したアンケート企画を実施しました。Web制作に関わる方々368名に「よく使うプロジェクト管理ツールは?」と尋ねたところ、表のような結果に。ここでは、回答数が特に多かったものを「定番ツール」として、6つピックアップしました。その活用術を利用者や開発会社にうかがっています。
TIPS1・手軽に利用できるメリットを最大限に活かす
表計算ソフトのメリット・デメリット
まず、プロジェクト管理にGoogleスプレッドシートやMicrosoft Excelといった表計算ソフトを利用するメリット・デメリットを考えたいと思います。表計算ソフトは使い慣れた人が多いうえ、会社のPCに入っていれば追加コストは不要です。利用するためのハードルが非常に低いです。クラウド上で管理されていればURLひとつでシェアできたり、必要に応じてカスタマイズできるなど、こうした点は大きなメリットです。
一方、プロジェクト管理に特化したツールではないため、使い慣れていない人は更新に時間がかかったり、タスク数が多いと作業順序がレイアウトで表現しにくかったり、週単位・月単位の切り替えができなかったり(それぞれで管理したい場合は別シートをつくる必要があります)といった部分がデメリットに感じます。また、複数人で管理するとなると、数式を壊してしまう人がいたり、ファイルとして管理する場合、最新版の場所がわかりにくくなったり…といったことも。「編集可能」「閲覧のみ」などの権限管理をしっかり行うほか、作業者を決めておくなどのルールづくりはマストです。
こうした特性から、基本的には、中小規模のプロジェクト向きのツールといえるかもしれません。タスク数は「~50件程度」、関係者の数は「~10人程度」が目安になります。また、ファイル内で「誰が、どのプロジェクトに、どの程度関わっているのか」を可視化するのは難しいため、複数のプロジェクトを並行して管理するのには不向きです。逆に、その手軽さゆえ、少人数が関わる1つのプロジェクトを管理するのには適しているといえます。
テンプレート活用で最初の手間を省く
表計算ソフトでプロジェクトを管理するにあたって、自身でシートを1から作成する方法もありますが、Web上で配布されているような既存のテンプレートを活用するとその手間も省けます。
私が作成したGoogleスプレッドシート用のスケジュール表テンプレートの場合、「日付設定」「休日・祝日・休業日などの設定」「タスクごとの塗りつぶし」「担当者別の色分け」を簡単に行える点が特徴です。テンプレートを入れた後、プロジェクトを進めるために必要なタスクを記入し、タスクごとにスケジュールを引いたうえで使い始める形になっています。
プロジェクトに最適なテンプレートを取り入れてシート作成の手間を省くことで、タスク整理・スケジューリングに集中でき、表計算ソフトの手軽さを最大限に活かすことが可能です。