2020.01.15
One's View コラム Web Designing 2020年2月号
【コラム】栄ばあちゃんから学んだプロジェクトマネジメント 今号のお題「プロジェクト マネジメント」
さまざまな方々に、それぞれの立場から綴ってもらうこのコラム。ひとつの「お題」をもとに書き下ろされた文章からは、日々の仕事だけでなく、その人柄までもが垣間見えてきます。
今回のテーマが「プロジェクトマネジメント」ということで、これまでのプロジェクト経験を思い返すと失敗ばっかりだったな…と途方にくれています。
私は2004年にプロモーション部門に異動したのですが、一度出戻りしており、2014年から3年間はシステム部門にいました。プロジェクトマネジメント業務も担当する中、当時は戸惑うことも多かったです。でも、今ではいい経験になったなと思っています。
プロモーション部門ではいかにトレンドをとらえて「面白い!」と思ってもらえるかを考えるのが重要です。広告代理店、印刷会社、Webメディアなどと付き合いながら、基本的にはポジティブな意見を言い合って仕事を進める風潮があります。 一方、システム部門では、プロジェクト上のマイルストーンに対して差分がないかを細かくチェックしていくなど、緻密な印象がありました。今では双方の経験から、プロジェクトマネジメントをしっかり実施したうえで、そこにアイデアを発散させるブレストの場をつくり、発散させて面白いものをつくる重要性を感じています。ただ面白いだけでは、うまく伝わらないこともありますが、右脳と左脳の掛け算で確実に面白さを伝えることこそ、プロジェクトマネジメントの極意といえるのではないでしょうか。
当社では新しく事業立ち上げを行う時、各部署横断メンバーによる「プロジェクト」や「タスクフォース」が発令され、そこでリーダーを拝命することもあるので、今でもプロジェクトマネジメントと直面する機会はあります。その際、特に意識しているのは、メンバーとのコミュニケーションです。そうした意識を持つようになったきっかけは、映画『サマーウォーズ』でした。最後にその話もしたいと思います。
当時、プロジェクトをまとめる立場にいるとガチガチな管理をしてしまい怖がられることも多かった私は、ある日、大好きなサマーウォーズを金曜ロードショーで見返していました。その時、登場するキャラクター「栄ばあちゃん」が一家を束ねる様子を見て、「これってマネジメントだよなー」とぼーっと考えたことがあります。もちろん、栄ばあちゃんは怖いのですが、一家の全員が信頼していて、どーんと構えている。そして個々人のことをしっかりみている。こうしたマネジメントに感銘を受け、「きちんとゴールと役割、スケジュールは明確にした上で中心にどーんと構えて、一人ひとりとコミュニケーションをとる」というスタイルに変えることにしたのです。
実際に“栄ばあちゃん流”マネジメントに変えてみると、メンバーが各々の役割を活かして自発的に動くようになった印象があります。私はまだ栄ばあちゃんの年齢から半分くらい。これからもコミュニケーションを大切にして、うまくプロジェクトマネジメントしていけたらと思います。