2019.06.18
特別企画 [PR] Web Designing 2019年8月号
ECサイト運用のお悩みを解決する「commerce creator」のすごい仕組み ―futureshop―
ECサイトを開設して広告を出しさえすれば売上が上がるという時代は過去のものとなりました。そうした中、小売事業者と制作会社が「売れるサイト」の運用に注力するにはどうすればよいのでしょうか。ECサイト構築プラットフォーム「フューチャーショップ」でサービス企画と設計を担当したお2人に話を伺いました。
ECサイトは構築後の運用こそが難しい
多くの事業会社が自社ECサイトを運営していますが、ECサイトは「つくって終わり」ということはありません。売上を向上させるためにサイトのCVR(コンバージョン率)を改善し続け、スピーディーかつタイムリーに新たな施策を実施していくことが求められています。
「ECサイトの構築は以前からさまざまなアプローチがありましたが、つくったからといって売れるわけではありません。むしろ、その先の運営こそが難しく、商品の魅力を伝えて“売れる”サイトにするにはどうしていけばよいかを考える必要があります」と語るのは、フューチャーショップでサービス企画を担当する川内哲也さん。
しかし、ECサイト運用にはさまざまな課題が待ち受けています。例えば、季節ごとにトップページのバナーや特集を入れ替えようとしても、事業会社が操作できなくては、繁忙期には制作会社やシステム会社のスケジュール待ちが発生するなど、迅速な対応が難しいといったことも生じます。
一方で、制作会社側からしても人材や開発リソースの確保、セキュリティ対策、コスト面などECサイトの運営は悩ましい点が多いと言えるでしょう。長年ECサイト構築のプラットフォームを提供してきたフューチャーショップでは、こうした事業会社と制作会社が抱えるジレンマを解決するために、ECに特化した新CMS機能「commerce creator(コマースクリエイター)」を2018年にリリースしました。
commerce creatorで目指したもの
これまでサービス提供15年間で得られた、3000件以上のサービス利用者から寄せられた声や独自調査などに基づいて、「売れるECサイト」の実現には何が必要か考察した川内さんたちがたどり着いた答えはシンプルな原則でした。
まず、消費者が購買完了まで迷わず到達できる導線の設計やデザイン。そして消費者の購買行動の変化にあわせていかに早く機能の追加やバージョンアップを提供するか、さらにECサイトの運用に伴って生じる課題をいかにサポートできるかという点です。以前からのEC構築の手法ではこれらの条件が必ずしも満たされていないことがあり、commerce creatorの開発にあたってはページレイアウトの自由度を確保しつつ運用担当者がいかに簡単・確実に操作できるかが大きなポイントとなったといいます。
「特に消費者の購入体験は重要で、あらゆる場面を想定し、『スムーズに購入できない』状況を作り出さないことが肝心です。例えば、商品ページでカラーを選択してカートに入れたのにカートページでは選んだカラーが表示されていない、購入直前のログイン画面で会員に新規会員登録の案内を表示してしまうというちょっとしたことがお客さまを迷わせ、機会損失に繋がってしまうことがあります」とUI/UXデザイン設計を担当した長末衛さんは語ります。
また、ECサイトの表示不具合を防ぐためには、サイト自体の情報設計が重要です。現在、多くのECサイトでは商品のカテゴリや価格、会員の氏名などの「データ」と画面の「デザイン」を分離し、表示を動的に切り替えています。これを実現するために制作会社がよく用いるのが「テンプレートエンジン」という仕組みです。
しかし、このテンプレートエンジンには弱点があります。「デザイン」の要素内にデータの状態にあわせた「ロジック(条件分岐)」が含まれているため、ECサイトを一度構築してしまうと後から機能を追加するなどのメンテナンスの難易度が上がってしまうのです。
「多くの制作会社にとってテンプレートエンジンは難度の高さという問題が付きまといます。構築にはエンジニアが必要ですし、ローンチ後の運用も大変です」(長末さん)
ECサイトは構築後の運用こそが難しい
commerce creatorではこの「デザイン」と「ロジック」をさ らに分離することで、ロジック部分をシステム側が管理することになります。これにより、制作会社は構築時はデザイン面に注力でき、運用に入ってからもロジック部分への影響を気にすることなく更新できます。その結果、売上アップに向けたPDCA実施など、本来ECで注力すべきことにリソースを割け、実績を基に新たな案件を生む好循環が得られるでしょう。 「commerce creatorの開発には3年を要し苦労することもありました。しかし、これによって制作会社の皆さんが“売れるサイト”をつくることに力を発揮できる環境が整ったと考えています」(川内さん)