[将棋]マイナビ女子オープンブログ|将棋情報局

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saihas_63.gif▲斎田-△長谷川戦は再び形勢不明に。後手は飛車を手に入れたものの、取り方の効率が悪く、手放しでは喜べないようだ。先手はその間に▲2二角~▲1一角成(図)と先に香得を果たした。先手は玉が露出して怖い形だが、後手も飛車一枚では寄せの態勢を築くことはできない。と金を再利用する必要があるが、それには時間がかかりそうだ。後手の攻めがもたついており、検討陣からは「後手自信なし」の声が出ている。
simsat_64.gif▲清水-△里見戦は、里見女流三冠が△6二金左(図)とじっと手を渡した。先手の角が飛車に挟まれていることを見越して、「動くのは難しいでしょう」と言っている。しかし、ここで青野照市九段が▲7五歩を指摘。△同歩と取らせることで、▲7九歩の底歩を用意する意味だ。するとどうなるか。飛車を渡しても怖くないとなると、先手から▲3三角成△2一飛成▲4四馬と踏み込む順が成立するわけだ。現状は先手がうまく指している印象を受ける。
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(中継室で検討する青野九段=左、千葉六段=右)

(文)

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▲清水-△里見戦は飛車交換が実現し、敵陣に飛車を打ち合っての攻め合いに突入している。こうした戦いではなによりも玉形の堅さが大きな要素。玉の周囲にある金銀の枚数が多ければ多いほど、相手の攻めを遅らせることができ、自分の攻めが先に敵玉に届く。ただ、後手には玉頭攻めという切り札がある。特に端は先手にとって最大の弱点で、ここをうまく攻められると守りの金銀が働かないどころか、逃げ道を塞ぐ障害物になりかねない。先手はそうならないように注意を払って指し進めることが必要だ。

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(清水女流六段。金銀四枚の堅陣で攻め合いに臨む)

(文)

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▲斎田-△長谷川戦は急な展開で、盤上に不穏な空気が漂っている。斎田女流五段は銀を7筋に繰り出して攻め込んでいったが、その瞬間に後手から△7七角成▲同桂△6七歩(図)の強烈なカウンターパンチが飛んできた。▲同飛は△8七角や△7八角と打ち、馬を作って攻め駒を責める手が厳しい。先手陣の薄さが目立つ展開になってきてしまった。後手はここぞとばかりに暴れてくるだろう。攻め好きの棋風である長谷川女流初段としてはまさに理想的な進行だ。「これは先手玉が2八にいてどうか、という戦いかもしれません」と千葉六段。激しい戦いになれば、後手の穴熊は無類の強みを発揮する。斎田女流五段、ここで踏みとどまれるかどうか。

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(長谷川女流初段、持ち味の攻めを存分に発揮できる展開になった)

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(斎田女流五段はバラバラの陣形で立ち回らなければならない。苦しい展開だ)

(文)

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きょうの東京は晴れ。日差しは暖かいが、風は冷たい。鳩森神社には年末の大祓(おおはらえ)で使われたものだろうか、茅の輪(ちのわ)が出ていた。境内の銀杏の木はすっかり葉を落としている。本殿からは笙(しょう)の音が響いていた。

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(文)

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simsat_57.gif▲清水-△里見戦では大きな動きがあった。清水女流六段が▲2四歩(図)と動いたのだ。これは△2四同歩▲同飛と飛車交換を迫る狙いで、刀を大上段から振り下ろすような強烈な仕掛け。飛車を打ち合う展開になれば、先手は金銀の密集隊形が生きてくる。後手は素直な攻め合いでは分が悪そうなので、曲線的な指し方でなんとか受け流したいところだ。

飛車交換を受け入れてその後の手順で工夫するか、それとも飛車交換を拒否して別の筋で勝負をかけるか。いずれにせよ後手は先手玉の欠点(香頭玉)をつくために、玉頭攻めで勝負する順を考えなければならないだろう。解説の千葉六段は次のように話す。「後手はこの仕掛けを成立させないように組み立ててきたはずなので、これが成立するとつらい感じはしますね。▲4六歩で歩交換しておく順も有力だったと思うので、あえてこの手を選んだということは、清水さんは自信を持っていると思います。先手が悪いことはないと思いますが、後手もすぐにつぶれるということはないと思います」

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(早くも正念場を迎えた里見女流三冠)

(文)