皆さんこんにちは。
「そうしたらあの気詰まりな丸善も木っ端みじんだろう」でおなじみの編集部島田です。
今日は11月25日発売の新刊「奇襲大全」についてご紹介致します。
タイトル:奇襲大全
著者:湯川博士
監修:森?二
価格:1,140円+税
発売日:2015年11月25日(水)
「奇襲大全」といえば、知る人ぞ知る伝説的な一冊。
定かではありませんが我が社から出した将棋書籍の中で最も売れた本という説もございます(部長談)。
この本は週刊将棋で連載された主にアマチュアの方の奇襲を取り上げたコーナーを書籍化したもので、ユニークかつ有力な奇襲が集められています。
今回の本は
(1)もともとの「奇襲大全」
(2)「新版・奇襲大全」で付け加えた部分
(3)週刊将棋に掲載された書籍未収録の奇襲
これらを全部いれたものになっております。
紹介された奇襲は全部で40。奇襲大全というだけあって、多いです。
この本でまず面白いのは目次で
第1章 信長流特攻大戦略
第2章 謙信流中央突破大戦略
第3章 家康流金城鉄壁大戦略
第4章 幸村流ゲリラ大戦略
第5章 武蔵流心理大戦略
第6章 町の巨匠マル秘大作戦
と、なっておりまして、昨今の将棋書籍ではまず考えられないような章タイトルになっております。
湯川さんの文章も大変面白く、読み物のような感覚ですらすら読めます。
今日は本書に紹介された40の奇襲の中で私的に「これ、まじで使えるやん」と思った一つをご紹介いたします。皆さん腰抜かさないでくださいね。
紹介するのはその名も「児島流超急戦」。
まずは深呼吸してから次の図を見て下さい。
一見普通の横歩取りの出だしに見えますが・・・、なんかおかしい!
当然△3二金と上がるところでなんと△8六歩!!!
まじか!
これこのあとどうなんの?と思いましたね?
このあとは▲8六同歩△同飛▲2四歩△同歩▲同飛(下図)と進みます。
まぁ普通にやったらこうなりますよね。
ここで△3二金とすれば普通の横歩取りになるわけですが、当然そうはなりません。
ここから△8八角成▲同銀△3三角!!
まじですか?これでいいんですか?
いいんです!!
飛車成られてもいいんです!!!
と、いうことで▲2一飛成△8八飛成▲同金△同角成
なんと、これが児島流の基本図(笑)
ちなみに△8八飛成のところで△8八角成と角から行っちゃうと最後に▲3三角の王手龍で将棋が終わっちゃうのでご注意を。
で、基本図から先手には①▲8二歩、②▲8三飛、③▲7七角と有力そうな手が3つもあります。今日は①▲8二歩を紹介します。
これには△2二馬として▲同龍△同銀▲8一歩成に△8八飛と攻防風に打ってみます。
次に△8九飛成~△8一龍と味よくと金を取られると嫌なんで、まぁ普通は▲7一とで銀をぼろっと取りますよね。
しかしかかし!そこで△6九金!!
あちょーー!今年最大のあちょーーーーー!!
なんとこれで先手玉が詰んでいます!!
あ然、ボー然ですわ。
異論、反論、オブジェクションですわ。
実際児島さんはこの順で「何十局と勝っています」とのこと。
確かに、本当にこう進みそうな気もします。
ちなみに基本図から②▲8三飛、③▲7七角とされた場合については書籍でご確認下さい。
私は早速将棋クエストで試してみることにします。
まさに伝説の名著復活。これは買わなきゃハドソンです(古い)。発売は11月25日です。
ご期待ください。
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