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華麗な捨て駒飛び交う7手詰

2015.08.24 | 米澤孝至

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昨日から筋肉痛の米澤です。
体力付けたいです…。

今日は9月発売予定の文庫本を紹介します。
タイトルは「読みを鍛える7手詰200問」、著者は中田章道七段です。



将棋世界の人気連載「実戦に役立つ5手7手詰」から200問を収録するだけでなく!
詳細解説をびっしり追加して、文庫化しています。
連載で読んだ方も読んでいない方も解きましょう!

私自身、最近終盤で手が伸びないので、詰将棋を頑張るしかないかと思う今日このごろ。
というわけで、今日は1問皆さんと一緒に解くことにします。
不正なし! ガチンコです!

では第3問。



第1問は現状のゲラの一部に誤りがあり、
第2問はパッと見で諦めてしまったので、いきなり第3問をやりましょう。
断じて不正ではありません。

難易度は☆3つ。
手頃です。

まずヒント。
「上から押さえるには」

真っ先に思い付いたのは▲1五飛ですが、詰将棋っぽくないので却下。
1二、2三、1四に駒を捨てる手順から考えます。

そうすると、▲2三金△同飛▲1四歩という組み合わせが見えます。



ひと目見えたのがここから△同玉▲1五飛までの5手詰。
しかしこの本は7手詰の問題集…。
▲1四歩は取る一手ではなく、△1二玉と逃げる手もあります。
うーむ。
飛車1枚では…。


この辺りで一旦思考は混濁とします。

そもそも▲2三金△同玉と取るとどうなるのか。

でもこれはすぐに解決しました。
▲2二飛が好手で、△1四玉▲2四飛成△3三玉▲3二飛成までの早詰みがあります。



というわけで▲2三金には△同飛の一手。

…と、もったいぶりましたが、私、実は割とすぐ気が付きました。

さっきの途中図に戻りましょう。



ここから△1二玉と逃げると、飛車が受けによく利いているようですが、実は詰んでいます。
▲2二角成と捨てると、飛車で取っても玉で取っても飛車打ちまでの詰みが受かりません。



では最後におさらい。



▲2三金△同飛▲1四歩△1二玉▲2二角成△同飛▲1三飛まで7手詰。
派手な捨て駒あり、変化手順あり、なかなか歯ごたえのある☆3つでした。

次回は思い切って☆5つの問題に挑戦しようかと思います。
ではでは。