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将棋年鑑巻頭特集 ~糸谷竜王ロングインタビュー~

2015.06.05 | 島田修二

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皆さんこんにちは。
編集部の島田です。

ついにこの時期がやってきました。
将棋書籍編集部にとって「この時期」といえば?
そう、将棋年鑑の時期ですね。

将棋界の1年がまるごと分かる一冊ということで、
500局以上の対局が解説付きで収録されてます。


※去年の将棋年鑑

ちなみに今回は「すべての対局に1行見出しを入れる」という工夫をする予定です。
これによってどんな対局だったのか、棋譜を追わなくてもぱっと分かる感じになってます。棋譜好きの方、というか将棋ファン必携の一冊になる、はずです。

そして、今年もやります。巻頭5大特集!
このブログで小出しにしていきたいと思いますのでどうぞお楽しみに。

と、いうわけで今日がその、巻頭特集小出し第1弾です。
特集の目玉の一つ「糸谷哲郎竜王ロングインタビュー」をご紹介します。

今年の将棋界を語る上で絶対に外せないトピックが糸谷竜王の誕生ですから巻頭特集に持ってくるのは当然ですね。

いろいろお話いただいたんですが、今日はおそらく本番にはカットせざるを得ないであろうところを紹介します。

テーマは「哲学」です。
糸谷先生が大学院で哲学を学んでおられることはみなさんご存じですよね。
インタビューでは糸谷先生がディープに哲学を語ってくださいました。



―なぜ哲学に興味を持たれたのですか?
「生きるとは考えることだと思っていますので」

―大学で専門にされていたのはどのようなことですか?
「ハイデガーと現代分析形而上学、他には認知系とかですね」

―現代分析形而上学って何ですか?(笑)初めて聞きました
「非常にやっている人が少ない分野です。クワイン辺りから出てきたんですが、簡単に言うと、ペガサスが翼を持つという文言が、我々は真であることを認識するけれども、その基礎をどこに求めればいいのかということをクワインが書いてまして」

―はぁ。
「ペガサスという存在者が実在しないので実在に基礎を求めることはできない。じゃあどうやって基礎を取ってるの?という話で。クワインはペガサスという仮想存在の性質として翼があるから、定義として真だという説明の仕方をするんですが、ただそれをやってしまうと、どんなものでも定義でしか言えないのかという話になります。なんで仮想存在だけにそれを当てはめるのかと。犬や猫もすべて定義から語らなきゃいけないのかということになるんですが、それは間違いなくそうじゃないだろうと。そこでルイスがいったのが仮想世界、というか空想世界を私達は間違いなくどこかに持っていてシャーロック・ホームズがベイカー街B221に住んでいたということを私達は真だと捉えている。空想世界における実在のような話になってきます。それが形而上学ということです。この考え方だと未来世界における真についてもいえるというのが一つの主張です」

―なるほど。

とりあえずなるほどと言っておいた私。

分かりません。何も分かりません(泣)。

一つだけ分かっていることはこんな面白いインタビューが読めるのは「平成27年版将棋年鑑」だけ!ということです。

この他にも糸谷先生には50個くらい質問をぶつけてみましたのでぜひ読んでください。

発売は例年と同じ8月頭です。
そのうちマイナビのサイトで予約が始まると思います。

どうぞお楽しみに。

それではみなさん、よい週末将棋ライフを!!


※インタビューのあと、棋士名鑑のアンケートに答える糸谷先生
この一年で読んだ本でオススメは「その孤島の名は、虚」だそうです。