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【対局見学】~マイナビ女子オープン第1局にいってきました~

2015.04.08 | 島田修二

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みなさんこんにちは。
気づいたら桜が散っていた編集部の島田です。

昨日のマイナビ女子オープン5番勝負第1局はみなさんご覧になりましたでしょうか?

上田挑戦者が予想外の横歩取りを採用、熱戦となりましたが最後は加藤女王が勝ち、防衛に向け幸先良いスタート切った、というのが結果でございます。

言ってしまうとそれで終わってしまいますが、当日この対局に携わった人は大勢いて、そこには表にでないドラマやいい話がたくさんあったのでございます。昨日陣屋に対局見学に行った私がその模様をお伝えいたします。

 

【第1章 陣屋】

対局場の陣屋といえば将棋ファンなら誰しも知っている旅館ですよね。陣屋事件とか有名です。神奈川の鶴巻温泉駅から歩いて行けます。



入る前から厳かな感じがびんびん伝わってまいります。
有名な陣太鼓を撮りたかったんですがどこにあるか分からず。(無念)


【第2章 控室】

旅館に入ってまず向かったのが控室。ここには森下先生と記者の方がいらっしゃって、将棋を検討しておりました。入った時は下の局面。



後手が角を手放しているのでちょっと損のような気もするんですが、その角が5七の地点を狙っていて、両方の桂馬も跳ねていてさらに5筋の歩も突いてという感じで、中央に殺到しそうな感じ。

どうするんだろう?私は▲3六歩くらいか?と思ったんですが、実戦はまさかの▲2六歩!ここからの一連の手順には驚きました。詳しくは週刊将棋をご覧ください。本局のポイントは4回出てくる▲2六歩だと思います。


【第3章 大盤解説】

控室でふんふんと唸ったあと、大盤解説会場に行きました。かなりの数のお客様が入ってまして、本局への注目度の高さがうかがえます。



解説は森下先生。聞き手は野田澤先生です。早速本局の解説に入るかと思いきや、話し始めたのは電王戦のこと。コンピュータは人間の先入観では考えられない手を指すということだったんですが、非常に面白かったです。
もちろん、そのあと本局の解説も初手から丁寧にされていました。ふむふむ。


【第4章 対局室】

それから控室、大盤解説を何回か往復しているうちに将棋が終わりました。途中から控室に勝又先生と窪田先生がいらっしゃって、検討されていました。私も恥ずかしながらこの手はどうなんですか?と聞いてみたりしました。が、「それはこうですね」と、あっさり否定されてしまいました。ああ恥ずかしい。
さて、対局が終了したあとは感想戦です。私は恐れ多くも対局室に入って感想戦を聞かせていただきました。
感想戦でも妥協しないお二人の真剣な表情と、その感想戦に割って入っていく窪田先生、その結果時折起きる笑いが印象的でした。


【第5章 打ち上げ】

ずうずうしくも打ち上げにまで参加した私。陣屋の料理は美味しかったです。
ここでは勝又先生の近くに座らせていただいていろいろな話をしていただきました。
とにかく勝又先生は将棋界のことに詳しすぎる。
大学将棋の話、女流アマの話、有望な小学生の話、電王戦の話・・・。これだけで書籍3冊くらいできるんじゃないかと思いましたね。特に電王戦の話ではこういう見方があるのかと、ただただ感嘆いたしました。

打ち上げの最後に上田先生と少し話す機会がありまして、最近発売された広瀬先生の「振り飛車穴熊の最終進化」の話題が出ました。
第2局以降、上田先生の穴熊もあるかもしれません。


そんな感じで、私のマイナビ女子オープン見学は終わりました。
仕事で行ったにも関わらず、一将棋ファンとして大満足してしまいました。

どうですか皆さん。うらやましいと思いましたね?

実はマイナビには対局スポンサー制度というのがございまして、スポンサー料を支払ってこのスポンサーになると、今回私が体験したことに加え、対局者との写真撮影などの特典もついてくるんです。皆さん奮ってご応募ください。

最後は宣伝になってしまいました。

私は普段PCの前に座って一日が終わることが多いのですが、今回のようにどこかに出かけた時はまたこのブログでお伝えしたいと思います。

ではでは。