新刊「必修!相振り戦の絶対手筋105」 ~7三の地点は美濃のアキレス腱~ | マイナビブックス

価値ある情報を幅広く紹介。将棋の「知りたい」はここで見つかる

マイナビ将棋編集部BLOG

新刊案内

新刊「必修!相振り戦の絶対手筋105」 ~7三の地点は美濃のアキレス腱~

2015.03.19 | 藤原 哲

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


皆さんこんにちは。編集部の藤原です。


今回は杉本昌隆七段著「必修!相振り戦の絶対手筋105」の中から少しだけご紹介します。

まずはこちらの局面から。



向かい飛車対三間飛車でよく出てくる形ですが、ここから先手はどのように攻めるべきでしょうか?ひと目見えるのは▲9四歩△同歩▲9三歩ですが、飛車の横利きが通っているため次に▲9四香と走ることができないのでいまひとつ。

ここで注目すべきは6六角と3三桂。後手の飛車がいなくなれば3三桂が浮くというところがポイントです。






正解は▲7四歩!



対して△7四同飛は▲3三角成と桂が取れて大成功。3三には飛車しか利いていないのが後手の泣きどころです。
△7四同歩には飛車の横利きが止まったので、そこで端攻めを決行するのがいいタイミング。一例としては▲9四歩△同歩▲7三歩△同桂▲9四香!
以下△同香なら▲9三角成があります。



ちなみに今回の「7三の地点は美濃のアキレス腱」はこの問題のタイトルから引用したもの。端だけではなく7筋も絡めると強力な攻めになるというわけですね。



続いてもう一つ例題を。



まだまだ駒組みの途中のようですが、なんとここからいきなり手を作ることができるのです。先ほどの問題とも合わせて考えてみてください。3手一組の好手順があります。






上の図から▲7四歩△同歩▲5五角!



先ほど同じように▲7四歩と突くのが鋭い手で、△同歩に▲5五角が美濃の急所を突く一着。△7三銀では飛車を成られるので△7三桂と受けるしかないですが、以下▲8四歩△同歩▲同飛△8三歩▲7四飛と進めれば成功。あとは▲7六飛から▲7四歩を狙う手が厳しく残ります。



杉本先生曰く「手筋とは恐ろしいもので急所を突くと最小限の攻めでもそれなりの効果を上げることが可能」。歩と飛車と角だけの攻めですが、手筋の偉大さがよく分かります。

実戦でもよく現れそうなこの二つの例題。早速実戦で試してみてはいかがでしょうか。
このほかにも相振りの手筋が満載のこの一冊。ぜひお買い求めいただければと思います。ではでは。