角換わりを一から始めるあなたへ~穴熊粉砕編~ | マイナビブックス

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角換わりを一から始めるあなたへ~穴熊粉砕編~

2015.01.28 | 米澤孝至

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昨日長岡先生と会いました。編集部の米澤です。

昨日行ったことに関しては後日紹介するとして、今日は発売予定の新刊の紹介。
 
今回、長岡先生に執筆していただいた「ひと目の角換わり」は、「初級者の方でも学べる本格的な角換わり指南書」です。
類書は少ないですが、類書がないと言えばさすがに言い過ぎかもしれません。
 
しかし本書の最大の特長は、「初級者向けでありながら最新の変化もカバーしている」点です。
 
今日は長岡先生から教えてもらった、とある最新の基礎手筋を紹介します。
先生から聞いた話では、この手筋がプロ間でも「常識」となったのは割と最近のこととか。
初級者向け書籍でこの手順を学べるのは「ひと目の角換わり」だけ!
 
 
さて、角換わり腰掛け銀です。
本書では、ここから攻める手順も解説していますが、現代将棋は隙あらば穴熊。
ここから後手が穴熊に組み、先手が攻める展開を一気に見ていきましょう。
▲6八金右△1二香▲2五歩△1一玉と進んで下図。
 
 
後手は固めるチャンスとばかりに穴熊に囲ってきましたが、実はこの局面、先手がチャンスを迎えています。
先手はここで仕掛けるのがタイミングです。
今日は仕掛けの先の手順を紹介したいので、ここはさくっと進めちゃいます。
▲4五歩と仕掛け、以下△同歩▲同桂△4四銀▲2四歩△同歩で下図。
 
 
チャンスと言われて仕掛けましたが、この局面、攻め切るのはなかなか大変です。
△4二金型は堅いんです。
 
……。
 
本当に紹介したい局面はもうちょっと先なのでここも細かい解説は省いて進めます。
 
正解は▲7一角。4五桂と連動して攻めるのがミソです。
 
 
△7二飛▲5三桂成以下、強引に攻め立てて優勢です。この変化は書籍にて。
5三の地点に利きを足す△5二飛に対する手順が、今日皆さんに紹介したい手筋です。
 
一見、隙のない後手陣ですが、ここから攻めをつなげる軽妙な手筋を3手一組でお答えください。
飛車のいる4筋から攻めるしかないため、そんなに手の選択肢はないようですが、これがなかなかの難問です。
知らないとなかなか指せない手順ですね。
 
ちなみに書籍では、3手のうち2手を進めた状態で出題しています。
初級者の方でもスイスイ学べる本書ですが、ブログには高段者の方も来ているようですし、ブログは1問だけですので、あえて難しくして出題してみました。
じっくり考えてみてください。
 
本書は全部で180問ですが、こんなに難しい問題はそんなにありませんのでご安心を。
正解はブログの最後で。
 
 
本書の発売日ですが、約1カ月後を予定しております。
角換わりに不安を覚えている方にとって、心強い味方となってくれるはずです。
そして観戦ガイドとしてもとても優れた一冊です。お楽しみに。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
☆正解
 
▲5三桂成△同銀▲4五銀
 
 
桂を成り捨てて銀を進めるのが意表の手順。
△4五同銀には▲同飛で、▲4一銀▲8五飛の二つの狙いが受からず先手優勢。
△4三歩には▲4四歩と合わせて攻めがつながっています。
以下も変化はあるものの、この3手一組さえ指せれば、あとはシンプルな攻めが多く形勢以上に先手が勝ちやすい印象です。
 
▲5三桂成を考えると、ついつい△同銀▲同角成しか見えなくなってしまうんですよね…。
知らないと指せない、最新の基本手筋でした。