2018.03.11
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手口が巧妙化し、防ぐのが難しい自転車の盗難。泣き寝入りする前に、入っておくべきサービスがある。それが、捜索のためのビーコンと補償サービスがセットになった「PedalNote(ペダルノート)」だ。月額700円を払えば、盗難時には最大20万のお見舞金がもらえる。
善意の力で盗難車を捜索
23万6215件。これは2016年に日本国内で認知された、自転車盗難件数だ。年々減少傾向にあるとはいえ、1日に約630件もの盗難が起こっていることになる。最近では、盗んだ自転車を売るルートも多様化してきた。分解し、パーツごとにフリマアプリなどで販売されてしまっては、取り返すことなど到底できない。そんな社会背景をもとに誕生した、自転車オーナー向けのIoTサービスが「ペダルノート(PedalNote)」だ。
ペダルノートを開発したのは、株式会社ペダルノート代表取締役の小原芳章氏。大手中古車販売サイトの開発責任者だった小原氏は、独立後も自動車やオートバイ、自転車など「車」に関連する仕事を請け負っていた。そんな中、知人から「高価な自転車を盗難されてしまった」という話を聞いた。
「ほんの数十分停めておいただけで盗まれてしまう。鍵をかけていても、鍵ごと切られてしまうので意味がない。こんなに盗難被害で困っている人がいるのに、補償サービスがないのは問題だと思いました」
そこで、小原氏は盗難された自転車を探す「ビーコン(ブルートゥースを活用した位置特定技術、その技術を利用したデバイス)」と、見つからなかった場合に買い替えの補償金が出る保険をセットにした商品を考案した。利用する場合はまず、自転車販売店でビーコンを購入し、自転車に取り付ける。そしてサイトからビーコンの登録番号を入力し、ペダルノートのアプリをダウンロードして自転車の情報を登録。それで設定は完了だ。
「ペダルノートは、電波が強い高性能なビーコンを使用しています。アプリで位置確認できるだけで安心だから、補償はともあれビーコンが欲しいという人もいます」
ビーコンから発信される電波は「シーカー(Seeker)」という盗難自転車探しアプリに反応する。このシーカーは自転車ユーザでなくても登録でき、盗難自転車の捜索に協力することでギフト券などに交換できるポイントを貯められる。