【第3回】自己啓発 | マイナビブックス

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ゴルフプラネット 第37巻

【第3回】自己啓発

2016.10.21 | 篠原嗣典

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自己啓発

 

 自己啓発関連の本が売れているという。

 

 自己啓発というと、お金儲けのマインドコントロールをするセミナーが話題になったことから、ネガティブなイメージを持つ人も多いが、本来は自分をより上のレベルに高めることであり、目的を達成する自分を作るという意味では悪いものではない。

 

 無意識でも、多くのゴルファーは自己啓発しているし、例えば、課題をこなしていく内に目標スコアを突破できるというレッスンなどは、明らかに自己啓発のハウツーを使用している。

 

 私がゴルフ業界を去ったあとに勤めた広告代理店の業務の一つの柱は、実は自己啓発セミナーだった。もちろん、危ないお金儲けのものではなく、企業向けの新人研修や管理職研修というものだったが、これがかなり強烈なハウツーがあり、一部上場の会社ともいくつも契約しているほど評価されているものだった。

 

 ゴルフ業界で若くしてブイブイ言わせて、それなりの成績も残して自信満々だった私も、自社の啓発メニューをいくつか体験させられ、まさに生まれ変わった。

 

 初めは、そんな催眠術のようなものに引っ掛かるか、と馬鹿にしていたが、あっという間に心を裸にされ、何度も涙を流し、自己反省を繰り返し、救いを求めるようにネガティブシンキングとハウツーを教え込まれた。それは、企業が求めるビジネスマンの理想型だった。

 

 社会人としての常識と一緒に、目的完遂のための思考やハウツーをこれでもかと私は叩き込まれた。ゴルフ業界という極めて小さな世界で威張っていた自分自身を恥ずかしいとさえ感じた。

 

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