開始二十分前になり、決戦についての諸注意が流れ始める。決戦には常にアメリカ軍や欧州連合軍の審判がついて行われ、この様にする事によって不正な決戦を避けられる。これも米子条約の第七条、『決戦に於いては欧州連合軍またはアメリカ軍の決戦審判を置かねばならない』によるものだ。
「決戦の制限時間は米子条約第八条により九時から十一時までの二時間、決戦許可領域は同条約第九条により、品川駅を中心として半径八キロ圏内、決戦使用可能兵器は同条約第十条をご覧ください。使用不可能兵器がある場合は早急に決戦許可領域からの退出をお願いします。もしも使用不可能兵器が領域内で決戦中に発見、または決戦後に発見された場合、その使用国は不正を行ったとして、同条約第四条により国連の制裁を受けます。決戦中の降伏は、同条約第十一条により認められています。勝利条件は、同条約第十二条により、国の総合兵力の損害の割合が低かった方を勝利とします。今回の審判はアメリカ海兵隊が行います。以上です。では条約に忠実に」