【第5回】第二章・帝国(2) | マイナビブックス

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ゴッド・ポーカー

【第5回】第二章・帝国(2)

2016.07.05 | 松井久尚

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「水戸さん。ん? 学生支部長とやらをやっているのですか?」
 俺は名刺の肩書きを自然な流れで聞いてみた。
「ええ、そうなのです。私は光栄なことに、この地域の学生支部を任されております」
 水戸は演劇役者のように腹から声を出し、完璧とまで言える笑顔で俺たちにうなずき続けている。もはや、「笑み」というレベルではない。ピエロの首振り人形が乗り移ったように、人間の体が目の前で揺れ続けている。両脇の二人の中年は、学生支部長の「喜び」を共有するように笑いながら、俺たち二人を奥が見えない真っ黒い目で観察している。

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