キャスト
三日月風子(風子) 川添美和
三日月風子(三日月) 長井明日美
三日月昇 窪田裕仁郞
古田窗 大塚尚吾
帽子屋 渡辺一人
山根斗真 藤代知己
スーホ 平良和義/雨宮慎太朗
カール・フェルネット 重野祐輝
アリス 佐藤由紀子
刑事a 山下諒
刑事b 飛田修司
※ スーホは二役。基本的に重なって登場する。二人を縫い合わせた状態で。現代サイドが認識するスーホを平良和義が。戦時中サイドで認識される被験者としてのスーホを雨宮慎太朗が演じる。詳しくは第三稿にて明確な担当分けを行う。
登場人物
風子 脳神経外科医。まだ経歴は浅い。昇の妻。昇の死後、性格が激変。名前の由来はミシェル・フーコーから。
三日月 風子と同一人物。名前の由来は不思議の国のアリスより三日月兎(マーチヘア)。
昇 インディーズミュージシャン。風子の夫。ピストルズを信仰。世間に適応できず、錯乱。のちに古田に誤射され死亡する。
古田 刑事。昇を誤射してから、生活を変える。名前の由来はアンドレ・ブルトン。
帽子 風子の先輩の医学博士であり、はたまた時空を超えてカールの上官でもある。不思議な人。名前の由来は不思議の国のアリスより帽子屋(マッドハッター)。
山根 昇と同バンドのベーシスト。裏では麻薬のディーラー。昇の死後、風子に接触。名前の由来は不思議の国のアリスよりヤマネ(ドーマウス)。
カール 過去の軍医。収容所で人体実験に取りかかる。専門は脳医学。名前の由来はカール・フェルネット(同性愛者研究)。モデルはアンドレ・ブルトン、ルイス・キャロル。
スーホ 異国の青年。帽子と同じく時空を超えて登場。「正しい世界を見る方法」を昇に伝授。また、カールの実験の被験者としても登場。名前の由来はフィリップ・スーポー。白い馬や馬頭琴とは関係ない。
アリス 簡単に言えば幻覚。名前の由来、モデルは不思議の国のアリスより、アリス。
舞台設定
地面一面に人工芝が張り巡らされ、舞台奥には質素なガーデンテーブルを囲んで4つの椅子が配置されている。舞台下手側は暗黒へと続く鍾乳洞が口を開けている。ガーデンテーブルの背後の壁には退廃的な絵画や造形物。小物。長机の上に水槽が置かれているが、水以外何も入っていない。
客席側入口には、庭園の入場に臨場感を持ってもらえるように鉄網のアーチが設置されており、アーチには幾重にも蔦が絡まっている。
天井からは鍾乳石のツララ。ツララの陰影とあいまって庭園を効果的に照らすよう照明の配置には一案を講じている。
かと言って庭園に草花が揃えられていることはなく、テーブル一つの極めて質素な空間であるとも言える。上手と下手の二カ所から出はけ出来る。音もなく数秒の暗転中に板につける仕組みが必要。