【第12回】昭和33年(1958) | マイナビブックス

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昭和流行語グラフィティ 第二巻

【第12回】昭和33年(1958)

2016.03.28 | 現代言語セミナー

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昭和33年(1958)

ロカビリー旋風が吹き荒れたこの年、NHKのテレビ受信契約者が100万を突破、テレビは電気洗濯機、電気冷蔵庫と並んで、現代の“三種の神器”といわれる人気商品となった。皇太子妃に正田美智子が決定、平民から初のお妃の誕生に話題騒然だった。

 

黄色いダイヤ

年々水揚げが減少し、庶民の手には届かなくなった数の子をいう。
この年の正月相場は一貫(約3.75キロ)当たり13000円。

 

なべ底不況

各 産業の活発な設備投資によって神武景気と呼ばれる好況がつづいたが、神武景気は輸入超過を招き、国際収支が悪化したため、32年3月と5月、相次いで公定 歩合が引き上げられ、金融引き締め政策がとられた。これにより設備投資が減少、景気は下降線をたどったが、個人消費は著しい変化がなかったため、下降線は ちょうど鍋底のようなゆるいカーブを描いたので「なべ底不況」と呼ばれた。
32年後半から33年半ば頃までつづいたこのなべ底不況は34年に入って急速に回復していったが、それは技術革新により、家庭電化製品が生産されて家電ブ-ムをおこし、消費を促したことがもっとも大きな要因である。

 

阪僑

大阪出身の実業家や文化人が、全国で活躍、成功していることを中国の華僑に掛けて、「阪僑」と称した。大宅壮一の造語。

 

ハイティーン

ティーンエージャーといわれる13歳~19歳のうち、16歳~19歳までをハイティーンと称した。
15歳以下はローティーンといい、どちらも和製英語。

 

イカす

石原裕次郎が日活映画『狂った果実』『嵐を呼ぶ男』などの主演作品のなかで使って流行した言葉。
洒落ている、などの意味。

 

セシールカット

髪を生え際から3センチ程に切ったボーイッシュなショートカットのこと。
F・サガンの原作を映画化した『悲しみよこんにちは』で、主役の少女セシール(ジーン・セバーグ)がしていたため、この名がついた。

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