【第5回】兵庫県 田に松を生やしてインカ帝国!?
2016.02.24 | ナリタマサヒロ
物の本によると、盆栽の中で最も難しいのは、松の栽培なのだそうだ。
一般には、台木と言われる黒松や赤松に、増やしたい枝を接木して育てていくものだそうだが、これがプロにも至難の業という。
一方、「実生」といって、気長にタネから育てるという手段もあるそうだが、松のタネ自体が入手困難であり、さらにそれが育つには、数年のも歳月を通じて、愛情を注ぐ必要があるらしい。
そう考えると、以前にある地方で聞いた、「田んぼに松が生えた」という伝承は、果たして、どれだけの期間、その田んぼが草取りなどの手入れを怠り、松の木が育つ状況が続いたのかと想像すると、まったく、気が遠くなる思いがする。