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アルツハイマーの夫を与えられた妻の心の記録

【第12回】第五章 アルツハイマーの彼と共に歩んだ日々 ―(2)

2017.04.05 | 岩井智子

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「忘れ物をする」ということ

 

 病気になる前の彼にとって「忘れ物をする」ということは彼の辞書にはないほどの人だった。彼にとって「忘れ物」という行為それ自体、人間としてあるまじきことなのであった。病気になっても、それは「確認」という動作で最後まで残っていた。

 席を立つ、すぐ振りかえる。レストランでも、電車でも、その場を離れる時にはもう心配である。こんな行為が残るとは思わなかった。

「もう大丈夫、持ちましたから」といってその場から遠ざけるのが良い。

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