【第7回】第三章 パキスタン生活奮戦記 ―(1) | マイナビブックス

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日本語老教師、イスラムへ往く

【第7回】第三章 パキスタン生活奮戦記 ―(1)

2015.09.01 | 半因坊楽庵

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毎日がたたかい

 

 まず、カッコウのいいことを先に書こう。

 わたしたちが借りた住居は、中高級住宅街の一角にあった。敷地約千平方メートル(三百坪)。二階建、部屋数九。風呂に加えて、シャワー四、トイレ五。別に、使用人棟とガレージ二つ。妻とわしには広すぎる。

 玄関周りにはブーゲンビリアが咲き乱れ、前庭には芝生、裏庭にはバナナが実っている。

 東京で中古マンションの住人が、とつぜん大邸宅のアルジになった。

 それもこれも、国際交流基金のおかげ。なにしろ、住宅手当として、家賃の九十パーセントが支給される。

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