【第2回】練習場を考える(1) | マイナビブックス

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ゴルフプラネット 第3巻

【第2回】練習場を考える(1)

2015.02.05 | 篠原嗣典

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●練習場を考える(1)

 

 練習場もタダではないので、出来れば効率良い練習をして効果を出したいものだ。

 そこで練習場で注意することで、案外と気がつかない点について今週は取り上げたいと思う。練習場がスイングを壊している場合が少なくないからだ。

 

■ゴムマットにスパイク(ハード鋲)

 ゴムマットの上で鋲が付いているタイプのスパイクを履いている人に旨い人はいない。ソフトスパイク、またはスニーカーを履くべきである。安定度は書くまでもないし、浮いたような状態でコースでボールをフルショットするシーンを私は知らない。

 

■目標を間違えている

 練習場にはグリーンや旗、ヤード表示看板など目標になるものがたくさんある。無意識にそれらを狙って打っているものだが、これは大変に危険な練習である。打席の後ろに立って、マットがどこに向いているか確認するのが、その日の最初の動作になるように。

 目標物は無視して、マットの方向に構えて、その方向に打つのが、最もやさしく効率がよい練習。いい感じで打ててもグリーンに飛んでいかない。悩む前に、マットの向きをチェック。いい感じで打っていた方向が正解というのはよくある話。むろん、仕上げの数発はマットを無視して目標を狙って打つのは方向を確かめる最高の練習になる。

 

■団子ボールの特性

 多くの練習場は、通称「団子ボール」だ。

 普通に売っているボールではなく、メーカー名や練習場の名前が入っているボールは、いわゆる1ピースの団子ボール。その特性を知らないと効果的な練習はできない。

 様々なボールがあり、一概には言えないが99%の確率で、反発力がコースボール(ショップで売っているボール)より鈍く悪い。試しに硬い地面を見つけて同じ高さから落として見ると、音と跳ね返る高さが違うことが分かるはずだ。

 フルショットでの違いが分かるレベルの人は、既に差を体感していなければおかしいので省略する。

 一般の人の場合、注意するのはアプローチの練習だ。団子ボールとコースボールは打ち出される角度が全く違う。コースボールはフェイス角に近くなり、団子ボールはヘッドの進入角に近くなる。つまり、コースボールの方が高いボールになるということだ(人工芝と芝でも打ち出しの角度が変わるので、プロの中には練習場でアプローチを練習しない人もいる)。

 団子ボールの特性を知らないままだと、アプローチの高低に致命的な弱点をもったまま上達しないという現象が起こる。

 

 以上の3点を覚えて、練習場に行ってみよう。

 効率の良い練習の扉が開かれたことを実感できるはずだ。

 

(2000年2月17日)