【第4回】中世と現代が響き合う――「首塚の上のアドバルーン」 | マイナビブックス

100冊以上のマイナビ電子書籍が会員登録で試し読みできる

本読み漂流記 ―思わぬ名作新発見 12選

【第4回】中世と現代が響き合う――「首塚の上のアドバルーン」

2015.07.16 | おおしま伸

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 一九八〇年代後半、列島中ざわざわ落ち着きを失っていたバブルの時代、限りなく著者本人に近いと思われる作家が高層マンションに越してくる。東京の延長、千葉県幕張の埋め立て地。どこもかしこも建設中で新旧入り乱れた散文的な光景の淡々と綴られるうち、十四階のベランダから見える丘に、思いがけず首塚を見出したところから作家の思考回路は活性化する。

続きをご覧いただくには、会員登録の上、ログインが必要です。
すでにマイナビブックスにて会員登録がお済みの方は下記の「ログイン」ボタンからログインページへお進みください。

  • 会員登録
  • ログイン