幻の合戦
武田家の戦記において、勘助の名が初めて具体的に登場するのは、天文十五年(一五四六)に、佐久侵攻を企てた上杉憲政の軍勢を十月六日に碓氷(笛吹)峠で撃退した合戦である。
実は、この合戦は、『甲陽軍鑑』以外の確実な史料では、まったく確認出来ないこと、さらには『甲陽軍鑑』の記述そのものに、年代や事実誤認の根本的な誤りがあることなどから、「幻の合戦」と呼ばれているものである。
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武田家の戦記において、勘助の名が初めて具体的に登場するのは、天文十五年(一五四六)に、佐久侵攻を企てた上杉憲政の軍勢を十月六日に碓氷(笛吹)峠で撃退した合戦である。
実は、この合戦は、『甲陽軍鑑』以外の確実な史料では、まったく確認出来ないこと、さらには『甲陽軍鑑』の記述そのものに、年代や事実誤認の根本的な誤りがあることなどから、「幻の合戦」と呼ばれているものである。