【第6回】鬼門の木 | マイナビブックス

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【第6回】鬼門の木

2016.11.14 | 

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6 鬼門の木

 

翌日から正義は、一ノ瀬舞衣の仕事帰りの道を一緒に歩くことになった。最初はひたすら恐縮していた舞衣もだんだん彼の存在に慣れてきた。
週末までは何ごともなく、毎晩律儀に彼女のアパートの前で引き返す日々がつづいた。ダミーの防犯カメラが威力を発揮したのか、夜間も気になることは起きていないという。
週が明けたら日中は幼稚園付近の監視をしようと思っていたが、その前に休日の対応をどうするかが問題になった。
正義は最初の休みの日だけ、いっしょに行動したいと提案した。特に、買い物など決まって出かける場所があるなら、一度その状況を確認しておきたかった。
征四郎にいわれた「ミイラとりがミイラになるな」という言葉を思い出して無理強いは避けたが、舞衣は一ヶ所だけ、休日に一人で出かける場所に一緒についてきてもらいたいといった。

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