第11章 キモメン王子
川のほとりで立ち止まり、みんなでお別れをいいました。
お別れは長い間つづきました。
何千匹ものサルがドリトル先生と握手をしたがるからです。
やっと、なかまだけになってから、ポリネシアがいいました。
「ジョリギンキをとおるときは、そおっと歩いて、声もおとして行かないといけません。見つかったら、またつかまってしまいます。私がだましたことを、きっと根にもってますから」
「それにしても、こまったのう。帰りの船をどうしたものか。……ま、いいかあ。海辺にだれも使ってない船が転がってるかもしれん。取り越し苦労はやめておこう」