【第1回】第七章 役者もゴルファーも未熟な人ほど、壮大な設計図を描いて失敗している……。 | マイナビブックス

100冊以上のマイナビ電子書籍が会員登録で試し読みできる

一生役立つゴルフ上達法 第二巻

【第1回】第七章 役者もゴルファーも未熟な人ほど、壮大な設計図を描いて失敗している……。

2014.12.08 | マーク金井

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

第七章

役者もゴルファーも未熟な人ほど、壮大な設計図を描いて失敗している……。

 

 ゴルフは週に1~2回だけで体力を使い果たしますが、芝居鑑賞は週4回でも大丈夫なマーク金井です。これだけ芝居を観ていると、当然のことながら「当たり、外れ」もありますが、外れ芝居には共通項があります。

 それは、残念な芝居(外れた芝居)ほどストーリー(物語)の展開が壮大。壮大すぎて何が何だか分かりません。よく言えばプラス思考。なんでもかんでも詰め込んだ感があります。役者の方も、すごく高いところを目指そうとしている意図は窺えますが、肝心の技量がついていけず……残念な演技が目立ちます。

 これはゴルフに同じことが言えます。週刊パーゴルフで「残念な人のゴルフ思考法」という連載ページがありますが、スコアメイクに苦労している……いわゆる残念な人ほど、「外れた芝居」と同じような思考法になっています。

 例えば、パーオン率とかフェアウェイキープ率。残念な人ほど「パーオン率は5割以上」とか「フェアウェイキープ率は50%以上」、なんてことを平気で言ってきます。確かに、これが達成できれば、楽に90が切れますが……この設計図は100を切るには壮大すぎます。パーオン率50%以上、フェアウェイキープ率50%以上を達成すれば……プロならば楽にパープレーで回ってくるでしょう。

 そうです、残念な人というのは設計図が壮大過ぎる。目指すところが高すぎるために悪いスパイラルから抜け出せず、余計にスコアメイクに苦労しているのです。

 では、100を切るためにはどんな設計図を描けばいいのか?

 100、そして90を切るというのが目標ならば、まずパーオン率は必要ありません。100、90以内で回るならば、パーオン率よりもボギーオン率を考えましょう。そして、ボギーオン率が8割以上になるように心がける。そして残りの2割はダボオン率を目指す。

 目標が低過ぎる?

 もしそう思うならば、残念な人になる危険性大です。ボギーオン率というのはパーオンしたホールも含まれます。ボギーオン率8割ならば、いくつかのホールでパーが取れるじゃないですか。いや、取れなくても8割以上のホールがボギーならば……100以上叩くことはまずありません。ボギーオンを逃したホールがダボならば、94~95で上がれます。

 そして、ボギーオンを増やすためにティショットで求められるのは、フェアウェイキープではありません。ティショットで大事なことは最低飛距離を出すこと(ボギーオンするための)、そしてティショットで死なないこと……OBや池ポチャ、林に打ち込んでしまわないことです。

 ホールによっても異なりますが、ボギーオンするための最低距離は150~170ヤードぐらいでしょう。これだけの距離がちゃんと打てれば、大抵のホールは3打目はショートアイアンやウエッジでグリーンを狙えます。そして、ティショットで死なないことを「ティショット生存率」として数値化する。ボギーペースぐらいまでが目標ならば、「ティショット生存率」を80%に目標にしてプレーするのです。

 70台でプレーするにはパーオン率やフェアウェイキープ率の高さが求められますが、ボギーペースぐらいまでが目標ならばこの2つは必要ありません。それよりも確実にボギーオン率80%以上を達成すること、ティショット生存率80%以上を目標に掲げ、そして100%達成にチャレンジする。これだけで残念なゴルフ思考法から抜け出せますし、スコアメイクも格段にやさしくなってきます。