【コラム】XD、Figma、Notion…クラウドのありがたみ|WD ONLINE

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Web Designing 2022年8月号

【コラム】XD、Figma、Notion…クラウドのありがたみ 今号のお題 [クラウド]

さまざまな方々に、それぞれの立場から綴ってもらうこのコラム。ひとつの「お題」をもとに書き下ろされた文章からは、日々の仕事だけでなく、その人柄までもが垣間見えてきます。

テーマが「クラウド」と聞いて、自分自身が使用しているクラウドサービスを改めて思い浮かべてみたのですが、仕事・プライベートを問わず、想像以上に助けられていることに気付きました。今回は、クラウドサービスのありがたみを語らせていただきます。

まず、Webデザインに関するデータのやりとりで使用するAdobe XDやFigma。表現技法のバリエーションはIllustratorやPhotoshopが優勢な時もありますが、大人数でのデザインチェックなど、データの共有は圧倒的にスムーズです。IllustratorやPhotoshopを触るのに抵抗があるディレクターさんなども、XDやFigmaであれば、直感的に触りやすいということもあります。また、jpgやPDFで書き出さなくても、それぞれの端末からデータにアクセスしてもらえるため、ページ数の多いWebサイトでは確認の手間が少なくなっただけでもかなり重宝しています。

実装時にも、途中でデザインの修正が入った場合、エンジニアさんに最新データをその都度送っていましたが、クラウド管理することで、どのデータが最新かわからなくなったり、データが混ざって先祖返りすることもほぼ無くなりました。もはや、このスムーズさに慣れてしまうと以前の方法には戻れません(笑)。

続いて、進行管理やタスク管理で使用しているNotion。メンバーが10名を超えるような大型で長期に渡るプロジェクトや、一つのプロジェクト内で複数の小プロジェクトが走る場合にかなり助けられています。最近はクライアントさんも交えてNotionでタスク管理をすることもあり、チャットツールでのやりとりに加えて、さらにスムーズなプロジェクト進行が可能になりました。各メンバーのタスクや進捗状況が可視化しやすく、情報の一元化にはもってこいのサービスだなあ、と日々感じています。

仕事に限らず、私はプライベートでもNotionを愛用していて、読んだ本や観た映画・美術展などのリスト、セミナーのメモなどをすべて一元管理しています。ものすごく凝った使い方をしているわけではなく、簡単にまとめているだけなのですが、これまで自分の中で散らばっていた情報が一つの引き出しに整理できました。本棚のように視覚化できるので、探したい情報が瞬時にわかり、思い出す手間や、検索する手間が省けるのは便利です。

余談ですが、私はよく部屋の中で家の鍵や印鑑を探し回ることがあります(笑)。そんな私がNotionで情報を一元管理できているのも、気づいた時にいつでも・どこからでもPC・スマホ問わず保存・閲覧できるという、クラウドの特長のおかげ。「とりあえず、ここにアクセスすれば探しているものがある」という状態をつくるのに、クラウドサービスの活用は最適です。

愛用しているサービスをいくつか挙げてお話しましたが、紹介したもの以外にもたくさんあります(ちなみに、このコラムも毎回Googleドキュメントを使用して執筆しています)。クラウドサービスは、一緒に仕事を進める方の環境など、プロジェクトによっては使いにくい場合もありますが、リモートワークの普及は活用の後押しになっているはずです。今後も恩恵を受けながら、効率化できた時間でよりステップアップした仕事に挑戦していけたらと思います。

Notionのワークスペース。ここが本棚のようなページになっているので、迷子になりません
ナビゲーター:小島香澄
株式会社KOS デザイナー。ハウスメーカーに新卒入社、資料のデザインが褒められたのをきっかけに、デザイナーとしてWeb制作会社に転職。日々の学習記録をSNSで発信していると、“モテクリエイター”として活動するゆうこす(菅本裕子)の目に留まり、2019年より現職。ゆうこすの手がけるサービスやプロダクトのデザイン全般を担当。 Twitter:@_mi_su_ka_

掲載号

Web Designing 2022年8月号

Web Designing 2022年8月号

2022年6月17日発売 本誌:1,560円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

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Web Designing 8月号(6月17日発売)特集
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DX推進のカギはクラウド利用にあり!
実践的解説!AWS導入・活用ガイド
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DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が叫ばれる中、日本企業のITシステムを抜本的に考えなければいけない状況になっています。そのインフラとしての主軸となる「クラウド」の活用は今後の企業活動の鍵を握るといっても過言ではありません。

クラウドといえば、世界的にシェアを持つAWS。DX&Webビジネスには必要とは知っている一方、

一体なんなのか、何に使えるのか?
どういうメリットがあるのか?
どのように導入するのか?
価格は?

といった、書籍などでは伝えきれない根本的かつ実践基礎的なポイントにフォーカスを当てて解説します。

AWS活用のための準備はこれで完璧!

ー CONTENTS ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■企業を守り、事業を成長させる「クラウド」を活用せよ!
セキュリティ対策も、新事業の立ち上げも。クラウドは「守り」と「攻め」の中心的存在だ!

●Webビジネスの「3つの潜在リスク」を払拭
●クラウド導入がもたらす劇的なメリット
●クラウドを利用したWeb基盤の強化事例

Chapter01 AWSを知る
●AWSが生んだ構造変化と中小企業のDXの現在
●ビジネス活用のためのAWS「解体新書」
●疑問や不安を解消するAWS利用の予備知識~コストは上がる?移行は可能?~

Chapter02 AWSを導入・運用する
●AWS導入・移行から運用までの手順と考え方
●クラウド初学者のためのAWS学習ガイド

【制作視点で考えるAWS】
●開発の前線から見るAWSの影響と今後