2021.08.18
「ハイブリッドワーク」ってなんだ? Withコロナ時代の“新しい働き方”を考える
コロナ禍により私達の働き方は大きく変化しましたが、“Withコロナ”の時代にも、予想外の出来事に対応できる柔軟な働き方が求められるようになります。そこで注目されるのが、対面型の働き方と、リモートワークのような分散型の働き方のいいところを採り入れた「ハイブリッド ワーク」です。ここでは他社に先んじてハイブリッド ワークを実践するマイクロソフトの取り組み方を紹介します。
これからの時代の魅力的な職場づくりを目指して
今後もしばらく続くであろうWithコロナの時代。そこでは再び、人と人とが日々顔を突き合わせて働く時代が戻ってくるでしょう。しかし、私達はすでにリモートワークを体験し、効率性や柔軟性などのメリットを享受しています。単純に、コロナ前の働き方に戻ることはもうできないのです。
であるならば、「両者のいいところを活かした働き方ができないか」。そんな問いと向き合い、試行を続けているのがマイクロソフトです。コロナ以前からリモートワークに取り組むなど、先進的な働き方を模索してきた同社は、これからの時代を見据えた新しい働き方として、「ハイブリッド ワーク」を提案しています。ハイブリッド ワークとは、対面型と分散型の働き方を使い分けながら実践する、場所にとらわれない柔軟な働き方のこと。そうした働き方こそが、クリエイティブで魅力的な人材が集う職場環境を実現すると考えているのです。
ただし、ハイブリッド ワークを機能させるには、さまざまな“難問”を解決していく必要があります。例えば、オフィスにいる人と他の場所にいる人との間に、機会の差や受け取る情報量の違いがあってはいけません。また、スタッフ同士のつながりをどうつくるか、直接顔を合わせない人のモチベーションや心身の健康をどう保つか、さらには、成長したいという意欲に応えられるかといった課題にも向き合う必要もあります。リモートワークへの移行よりも、むしろ難しいものなのです。
マイクロソフトは、そうした課題を解決するために3つのアプローチ方法を提案しています。アプリケーションやハードウェアの力を活用しながら、プロセスの見直しにも踏み込む。魅力的な職場づくりのためにぜひ採り入れたい新しい働き方です。次ページでそれぞれ紹介していきます。
参考:マイクロソフトハイブリッド ワーク プレイブック http://www.microsoft.com/hybridwork/
※マイクロソフト、この 1 年のリモートワークの知見と考察を Work Trend Index で発表 https://news.microsoft.com/ja-jp/2021/03/23/
3つの視点から考えるハイブリッド ワークを機能させるポイント
ハイブリッド ワークを実践する職場では「同じ場所にいる人達」と「他の場所にいる人達」が混在することになります。そのために生じるさまざまな課題をどう解決するか。「人・場所・プロセス」の3つの視点から考えてみましょう。
1・【人】アプリケーションを活用し、誰もが健康に働ける環境を整えよう
それぞれが異なる場所で働くハイブリッド ワークを実施している職場では、スタッフの体の健康だけでなく、モチベーションや成長意欲といったメンタル面への配慮も重要になります。では、毎日顔を合わせるわけではない相手の状態をどう把握するか。この問題は上司と部下の間だけでなく、スタッフ間の横のつながりの中でも解決していく必要があるでしょう。
こうした課題解決を支援するために、マイクロソフトは、従業員エクスペリエンス プラットフォームである「Microsoft Viva」を発表しました。「Vivaコネクション」や「Vivaラーニング」では、社内に蓄積された情報から、スタッフのつながりを深めるために必要な情報や学習用コンテンツを一人ひとりにあった形で提示してくれます。一方、「Vivaインサイト」では、それぞれの働き方を分析し、生産性とウェルビーイングのバランスをとるためのサポートを提供してくれます。
なお、働きすぎという点で言うと、最近ではビデオ会議が連続することで認知負荷が高まる「デジタル疲労」が話題となっています。こうした問題には、例えばOutlookの「会議の前後に自動的に空き時間を差し込む機能」などを利用することで解決できます。アプリの機能をうまく活用しましょう。


2・【場所】外からでも中からでも垣根なくコミュニケーションできる場づくりを
ハイブリッド ワーク環境では、オフィスにいる人達と、他の場所にいる人達とが混在することを前提に垣根のない「場づくり」を進めていく必要があります。その際にまず注目すべきは「会議室」。同室していない人がいても、違和感なく話が進められるよう改善していく必要があります。音質が悪く聞こえにくい、カメラの画質が低くて見えにくいといった点を解決するのは当然ですが、例えばカメラの位置を工夫して全員の視線の高さを揃えると、対面しているのと変わらないコミュニケーションができるようになりますし、会議室内の発言者を自動で追尾し、ピントを合わせてくれるデバイスを用意すれば、さらに話は伝わりやすくなります。
こうした会議室の改善を進めていく際には「Teams Rooms」認定製品が役に立ちます。Teams Roomsとは、Teamsでの利用が保証されている製品のことで、高機能なWebカメラやマイク、それらを組み合わせた「コラボレーションバー」、さらにはPCなしでTeamsが利用できるタイプの機器も用意されています。
なお、ビデオ会議で大事なのはお互いに顔を見せ、リアクションをしあうこと。Teamsに用意されているライブリアクションやTogetherモードなどを活用すると会議の質が大きく高まります。


3・【プロセス】社外からでも等しく参加できる業務の流れを整備しよう
出社している人達と、他の場所で働いている人達が、それぞれ疎外されることなく業務を進めていけるか。その点もまた、ハイブリッド ワークを機能させるための重要なポイントの一つです。例えば、意思決定を進めていく承認のプロセスに「捺印」が必要だとしたら。外で働いている人はそのために出社する必要が生じますし、業務の進行も滞ってしまいかねません。
また、会社の代表番号などのいわゆる外線番号宛ての電話をどうするか、といった点も見逃せません。「リモートワーク中なのに“電話番”をするために出社しなければならない」とか、「外にいても取引先とは外線で連絡を取りたい」といった問題も決して小さくない課題の一つです。
しかし、こうしたプロセスの課題も、デジタルツールを活用することで解決できます。例えばTeamsに組み込まれている「承認」機能を使うと、承認のプロセスを容易にデジタル化できるだけでなく、記録が残るので、過去に承認した履歴の確認も簡単にできるようになります。また、同じくTeamsに「電話システム」オプションを組み込むと、自分のスマホやPCで起動しているTeamsで、外線電話を利用できるようになります。すでにTeamsを利用しているなら、すぐに使えるこれらの機能。ぜひ利用を検討してみてください。


企画協力:日本マイクロソフト株式会社