2020.10.19
特別企画 [PR] Web Designing 2020年12月号
クライアントの世界観を建物やドメイン名にまで行き渡らせる Webサイトの構築・運用からドメイン名の選定までー注目の制作会社の視点を探る
京都を拠点にするエコノシスデザインは、Webサイトを中心に、幅広い領域のデザインを手がけている。同社がクライアントから支持される理由に、高いトータルブランディング力がある。どのようにしてブランド構築をしているのだろうか。ディレクターの木下裕司氏に話をうかがった。
企画協力:株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
クライアントの本質を見つけ出しトータルでブランディング
エコノシスデザインは、Webサイトだけに留まらず、ロゴやパッケージ、ときには建築物にまで関わるほど、トータルでブランディングを手がけている。そのブランド構築は、本質を見抜くことからスタートしていくという。
「ブランディングがうまくできない原因は、自社の強みや価値を整理できていないことにあります。我々は、クライアントや業界について調査し、商品やサービスを体感し、主観と客観両方の視点でアイデアを考え、それらの材料を基に会話をしていくことで本質を見つけていきます。その作業に多くの時間を割くので、『まだデザインに入らないのですか?』と言われることもあるほどです」
さらに心がけているのが「デザイナーのエゴでデザインを押し付けないこと」だ。
「重要なのは、トータルで見たときにユーザーがどういう印象を抱くかです。サイトを見て良い印象を与えても、実際の製品や店舗などとイメージがかけ離れていると、ギャップからマイナスの印象になってしまいかねません。クライアントの本質をきちんと捉えたうえで、その世界観が伝わる方法を考えて、効果的に具現化できるデザインを探るようにしています」
そうしたブランド構築力が発揮されたのが「松井アーキメタル」の案件だ。同社は、創業70周年を機に社名変更、本社の移転を行うことになった。エコノシスデザインでは、Webサイトなど広報物の制作はもとより、ロゴ制作、社名の提案、新工場を手がける建築家の紹介など、トータルでリブランディングを実施した。Webサイトは、松井アーキメタルの強みである職人や丁寧さをアピールするデザインにしたという。
“クライアントの世界観を表現”という点においては、「A.C.E.波多野一級建築士事務所」のリニューアル事例も秀逸だ。クライアントが設計する建築のように、5年後10年後に見ても古く感じられないサイトを制作。はやりの技術を使うよりも読みやすさを意識し、その分フォントやレイアウトなど細部には徹底的にこだわったところ、問い合わせ数が倍増した。
また、トータルでブランディングを行った神戸のバーベキュー場「KOBE WEST WINERY & BBQ」の事例では、楽しげな雰囲気をイラストで表現したり、食材のシズル感や賑わい感の撮影に長けた海外のカメラマンに撮影を依頼したりするなど、さまざまな手段を駆使してクライアントの世界観を表現している。
ドメイン名もクライアントの世界観を表現する要素に
エコノシスデザインでは、ドメイン名を提案する際には、JPドメイン名を勧めるという。
「信頼感があり、日本をアピールできるからです。また、スタンダードなドメイン名であることで、訪問者に安心感を与え、きちんとしたWebサイトだという印象になるのではないかと思います」
さらに、状況に応じて「.co.jp」と「.jp」を使い分けているという。
「松井アーキメタルのようなBtoBや規模の大きい企業の場合は、企業らしさを押し出す『.co
.jp』が適していると思います。一方、A.C.E.波多野一級建築士事務所のように個人で活動している場合や、KOBE WEST WINERY & BBQのようなレジャー施設は、カジュアルさや親しみやすさのある『.jp』が合っているのではないかと思います」
つまり、ドメイン名もクライアントの世界観を表現する要素の一つだと捉えているのだ。
最後に今後の展望をうかがった。
「これまでも仕事の1割ほどは海外案件でしたが、今後はさらに割合を増やしていきたいです。そのため、外国人スタッフや海外生活経験のあるスタッフを増やしています」
数多くの“世界観”をデザインしてきたエコノシスデザインが、“世界”でどんな表現をしていくのか、楽しみだ。
企画協力:株式会社日本レジストリサービス(JPRS)