2020.08.18
特別企画 [PR] Web Designing 2020年10月号
クライアントの強みを見出し伝わるコピーやビジュアルに落とし込む ―株式会社ノイ―
大阪を拠点に20年近くWeb制作を手がけるノイ。多才な社内スタッフによるトータルプロデュース力の高さと、「クライアントを好きになる」という思いで仕事に臨む姿勢で、多くのクライアントから支持を得ている。こうした特長はプロジェクトでどのような効果を発揮しているのだろうか。代表取締役の町中修一氏に話をうかがった。
“好意”と“ユーザー目線”を活かし新たな可能性を引き出す
デザイナーやエンジニアをはじめ、コピーライターやプランナーなど、多様な専門スキルを有するスタッフが揃うノイ。高い総合力を持ち、社内メンバーによってプロジェクトをワンストップで完遂できる。同社では、「クライアントを好きになる」ことを徹底しているという。町中氏はその理由をこう話す。
「私がクライアントなら自分たちを好きでいてくれる制作会社を選びたいですし、そう思っている制作者は良い仕事ができるはずです」
もう一つ心がけているのが、「ユーザー目線」を持つことだ。その企業や業界の知識を持たない、あるいはWebリテラシーが高くないユーザーの視点で意見を伝えてクライアントの新たな可能性を引き出していく。新しい視座をもたらすことは、クライアントに好きになってもらうことにも繋がるという。
「初めての顔合わせには、既存サイトやビジネスの状況、開示資料からクチコミ情報、競合や参考サイトの調査結果などを必ず持参し、ユーザー目線での感想もお伝えしています」
こうした特長を発揮している一例が、和菓子店「播彦」のWebサイトだ。従来は中高年層がメインターゲットだったが、より若年層にアプローチするために初めてWebサイトを構築するという案件だった。そんなクライアントと共通認識を持つために、ブランドコンセプトを言語化するところからスタートしていった。
「事前に播彦の商品を購入して味わい、クライアントを知ることからスタートしました。また、初期段階からコピーライターも参加し、クライアントの特長を端的に表現できるキーワードを考えていきました。そして“おもたせ”をブランドコンセプトにすることに決定しました。“若い人には馴染まないのでは”という声もありましたが、“だからこそ新鮮に映る”とユーザー目線で提案し、納得いただきました」
その結果、クライアントからも高い評価を得るWebサイトとなった。このようなクライアント自身が気づかなかった価値の顕在化や言語化は、ノイの得意分野だ。
印刷の色指定として知られるパントンカラーによるプロダクトを販売する「PANTONE Living」の事例では、依頼時のターゲットは「20~30代の女性」だったが、Webサイトの目的や商品特徴を整理してペルソナ設計をし、「デザインに関心の高い男性にも響く」という仮説を抽出。新しいターゲット層にも刺さる写真やデザインをつくり上げた。
また、国内スモールラグジュアリーホテルの先駆けともいえる「ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド」のWebサイトリニューアルでは、「高級感の演出」「唯一無二であることを表現」「多くは語らない」という要望を受け、制作スタッフで実際に現地に赴いて視察とヒアリングを実施。そこで感じたホテルの魅力を「五感が、歌いはじめる。」というコピーで表現し、各種クリエイティブにも反映させていった。
ドメイン名の選定でクライアントのイメージを強調
播彦では、ドメイン名に「co.jp」を採用している。これはノイの提案によるものだ。
「老舗和菓子店である播彦は、歴史や伝統を重んじる堅実なイメージが『co.jp』にマッチすると思いました。クライアントも喜んで受け入れてくれたことを覚えています」
PANTONE Livingとホテル ラ・スイート神戸ハーバーランドでは「.jp」を採用している。
「URLを直接打ち込む場合でもタイプミスしにくく覚えやすいドメイン名を提案しています。口に出したときの語感が良く、日本のイメージを強調できる『.jp』を選択することは多いです」
このように、ドメイン名はクライアントのイメージを演出するために有効であるという。
最後に今後の展望をうかがうと、「従来通りクリエイターとしてのこだわりを持ち、コツコツと取り組んでいきたいです」と答えてくれた。こうした気負わず飾らない姿勢も、クライアントに支持される理由なのだろう。
企画協力:株式会社日本レジストリサービス(JPRS)