並ばずにお昼を受け取る定期購入型ランチサービス「MealPal」|WD ONLINE

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Bay Area Startup News Web Designing 2019年6月号

並ばずにお昼を受け取る定期購入型ランチサービス「MealPal」

海外で起こっている、あるいは起こりつつある新しいビジネスの潮流、近い将来に日本にやってくるであろうビジネストレンドなどを紹介・考察します。米国サンフランシスコ在住の筆者が、サンフランシスコおよびシリコンバレーの「ベイエリア」を中心に、イケてるスタートアップを中心とした会社、サービスを毎月1つ取り上げながら、その背景や目的、今後日本で起こりうるトレンドについて追究します。

スタートアップもランチに困る

このサービスを使うとランチ1回あたりにつき約6ドルと安く済ませることが可能になります。アプリをダウンロードし、事前にそこに表示されるメニューを購入し、当日にお店でピックアップするだけ。ユーザーは事前に複数食分のランチをサブスクリプション型で申し込んでおきます。20食分で1食につき5ドル99セント、 12食分だと1食につき6ドル39セントの値段設定になっています。

ランチに1日15ドルかかっていたと想定すると、20食で300ドル。MealPalだと約120ドルと、なんと180ドルも節約になります。

今までのフードテック系のサービスと大きく異なるのは、デリバリーではないこと、そしてメニューは基本的に1レストランにつき1つであるところです。これは一見不便のように感じるかもしれませんが、オフィスの付近には大抵いくつかのレストランがあること、そして、1メニューといえども、複数のレストランから毎日違うメニューを選べるので、十分楽しめることができるわけです。

また、前日の17時から当日の9時30分までには注文しておかなくてはいけませんし、9時30分以降の注文変更はできませんが、事前にオーダーしておくことで店舗で列に並んだり、待たされたりすることもありません。お店の前の行列を横目に、スマートにテイクアウトができるのです。

また、選べるメニューの多くがヘルシーなメニューで、アメリカではミレニアル世代を中心に健康志向な人たちが増えていることから、「外食コストを抑えつつも、ジャンクフードなどではなく健康的なものを食べたい」というユーザーの大きな2つのニーズを同時に満たしています。

MealPal
サブスクリプションモデルは日本でも話題となっていますが、MealPalは「オフィスのランチ」というトピックで起こる課題についてユーザー側もレストラン側も解決するサービスです

 

割安&ヘルシー&行列知らずのユーザー側メリット

このサービスを使うとランチ1回あたりにつき約6ドルと安く済ませることが可能になります。アプリをダウンロードし、事前にそこに表示されるメニューを購入し、当日にお店でピックアップするだけ。ユーザーは事前に複数食分のランチをサブスクリプション型で申し込んでおきます。20食分で1食につき5ドル99セント、 12食分だと1食につき6ドル39セントの値段設定になっています。

ランチに1日15ドルかかっていたと想定すると、20食で300ドル。MealPalだと約120ドルと、なんと180ドルも節約になります。

今までのフードテック系のサービスと大きく異なるのは、デリバリーではないこと、そしてメニューは基本的に1レストランにつき1つであるところです。これは一見不便のように感じるかもしれませんが、オフィスの付近には大抵いくつかのレストランがあること、そして、1メニューといえども、複数のレストランから毎日違うメニューを選べるので、十分楽しめることができるわけです。

また、前日の17時から当日の9時30分までには注文しておかなくてはいけませんし、9時30分以降の注文変更はできませんが、事前にオーダーしておくことで店舗で列に並んだり、待たされたりすることもありません。お店の前の行列を横目に、スマートにテイクアウトができるのです。

また、選べるメニューの多くがヘルシーなメニューで、アメリカではミレニアル世代を中心に健康志向な人たちが増えていることから、「外食コストを抑えつつも、ジャンクフードなどではなく健康的なものを食べたい」というユーザーの大きな2つのニーズを同時に満たしています。

現在地(オフィス)の周辺にあるMealPal提携店がスポットで表示され、それぞれのお店のメニューが閲覧できます。サブスクリプションですでに支払いが完了しているため、好きなメニューを選んで当日に受け取りに行くだけです

 

コスト削減&顧客管理&新規顧客獲得のお店側メリット

ユーザー側へのメリットに加え、MealPalはレストラン側の悩みも解決しています。というのも、多くのレストランでは、ランチタイムに混雑するので、なかなかお客さんをさばき切れない状態が発生しています。また、いつどのくらいの需要があるかが不明瞭なため、売れ残りも発生しやすくなり、顧客データの管理も煩雑になっています。MealPal経由のオーダーであれば、1種類のメニューだけを大量につくればいいので、ランチタイム前の比較的時間に余裕がある時にまとめてつくるなどをすることでコストの削減と、オーダー量の調整もしやすくなります。また、デジタル経由のオーダーなので、効率的な顧客データ管理が可能となります。

そして、レストラン自体の認知にも非常に有用です。オフィスでのランチといえば、同じようなお店のローテーションだったりしないでしょうか。毎日オフィス界隈でランチをしているのに、実は1度も行ったことがないお店があるはずです。MealPalを使えば、ユーザーからすると今まで知らなかったお店の開拓になりますし、お店からすると新規顧客集客の効果が期待できるというわけです。

 

世界に続々進出! 日本は?

このサービスを発案した創業者の1人は、以前に複数のフィットネスサービスを体験できる「ClassPass」というスタートアップを創業し成功させています。現在MealPalはニューヨークやサンフランシスコなどのアメリカの主要都市に加え、パリ、ロンドン、シンガポール、シドニーなど、世界の22都市で利用可能になっており、今後も提携先の飲食店を増やしていく予定。世界中の忙しいサラリーマンの大きな味方になっています。日本のオフィス街でも風物詩になっている行列も、MealPalで解決してほしいものです。

ユーザーがサービスを利用する際の導線を整理してみると、右のようになります。まず初回に回数のプランを選択しておけば、当日のランチタイムにしなければいけないのはこれだけ。「店を探す」→「行列に並ぶ」→「メニューを選んで注文」→「食事後にお会計」という普段の導線から考えるとスマートで心的ストレスもかなり軽減されるでしょう
Text:ブランドン・片山・ヒル
米国サンフランシスコに本社のある日・米市場向けブランディング/マーケティング会社Btrax社CEO。主要クライアントは、カルビー、TOTO、JETRO、伊藤忠商事、Expedia、TripAdvisor等。2010年よりほぼ毎週日本から米国進出を希望する企業からの相談を受け、地元投資関係者やメディアとのやりとりも頻繁。 http://btrax.com/jp/

掲載号

Web Designing 2019年6月号

Web Designing 2019年6月号

2019年4月18日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

企画を仕事につなげる必勝ノウハウを身に付けろ!

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Webビジネスで[お金を生み出す]企画力!

3つのプロセスそれぞれで
【勝てるメソッド】を身につけよう!

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「自信に満ちた企画であってもなぜだか通らなかった」「用意周到に進めたつもりでもコンセンサスが得られなかった」。企画に関しては、そういった類のことが社内外を問わずに起こりうるものです。考えが浅いのか、企画が甘いのか、それともコミュニケーションが足りないのか。いろいろと頭の中で考えを巡らせてみるもののその答えはよくわからないまま、なんてことも多いと思います。
とは言っても、「誰も思いつかないエッジのたった企画を!」「すごい発想力が必要!」と意気込む必要はありません。

企画(力)は、①発見(インプット) ②立案 ③提案(アウトプット)の3段階でそれぞれの手順を踏めば見違えるほどレベルアップするのです。

本特集では、大きく3つの段階で考えるべきこと、やるべきことをステップ化し、Webビジネスの現場で「仕事につながる=お金になる」企画力の鍛え方を、順を追ってチェックできるように構成しました。
スピード感がもっとも重要な特徴の1つであるWebビジネスで「より速く」「より確度高く」「より効果の出る」企画を実現させるノウハウを凝縮しています。

【イントロダクション】
なぜ、あいつの企画書は通るのか?
クライアントの心を鷲掴みにする、勝つための「企画術」


【インプット】
●クライアントは頼りたくなる本当の「インプット」とは?
●課題明確化のためのヒアリング術
●意見を引き出すためのブレストノウハウ術


【企画立案】
●やるべきことを見誤らないために、正しく課題を洗い出す
●速く繰り返すアジャイル開発で答えを探ろう
●クライアントの反応からわかる企画提案の落とし穴
●デザイナーが主導する、企画のあり方


【アウトプット】
●読み手目線で伝える企画書づくり
●「聞かせる」「見られる」を意識したプレゼン術
●佐藤ねじ式・「企画」の流儀


●戦国武将から学ぶ、ビジネスに活きる“11”の企画
●チームで企画を生み出すためのTips「12」

など


※記事内容は変更になる場合があります。


【こんな方にオススメ!】
■競合他社に先んじて有力な企画を打ち出していきたい企業担当者、プランナー
■Webのスピード感に乗って数々の課題解決を提案する制作会社ディレクター、アカウント、クリエイター
■上司やクライアントに「費用対効果に見合う」と判断(納得)させ予算を引き出すノウハウを知りたい
■面白い企画なのにうまく実現できない、企画はバッチリのはずだけど承認されない・・・
■企画を提案しても、クライアントに即決してもらえない&値引きなどの注文をつけられてしまう