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新刊「とっておきの穴熊退治」 ~にじみ出る銀冠愛と森下LOVE~

2015.03.17 | 島田修二

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皆さんこんにちは。
将棋クエストのついたて将棋で未だ全敗中の島田です。
ついたて将棋日本一決定戦をマイナビで開催したら何人くらい集まるんでしょうか。

春は挑戦の季節です。


さて、今日はすでに話題沸騰中の佐藤秀司先生の新刊
とっておきの穴熊退治」をご紹介いたします。



タイトル:マイナビ将棋BOOKS とっておきの穴熊退治
著者:佐藤秀司
価格:1,540円+税
発売日:2015年4月14日


この本は一言で言うと、「振り穴に対して銀冠で勝つ方法」が書いてあります。

個人的に銀冠よりも穴熊を多く使う私ですが、この本を読んで少し考え方が変わりました。

と、申しますのも次の図を見てください。



居飛車穴熊を指す人なら共感していただけると思うんですが、この振り飛車の陣形が困るんですよね。石田流のように飛車を3四に配置して角を4四か5三に持ってくるこの形。
ここから△3六歩と突かれると▲同飛と取るしかなくて、飛車交換が避けられないんですよね。そうするとイビアナは偏った陣形なので飛車が打ち放題。あー困ったと。

このパターンで負けることが多いんですが、この図のように銀冠の場合は話が少し違うんです。

図以下△3六歩には▲同飛△同飛▲同歩△3九飛▲4一飛△5二銀▲1一飛成。



こう進んだときに8五の歩が輝いていて、▲8四歩△同歩▲8三歩の先手になってます!そして銀冠はまだ堅い!!

この嫌な筋に対抗できるんなら銀冠もアリだな、と思った2015年の春。


さて、私がこの本について言いたいのはこんな瑣末なことではないんです!

とにかくこの本には他の将棋書籍にはない「熱意」あるいは「執念」がこもっています。

佐藤秀司先生が、「自らが棋士になった証を残す」とおっしゃっていましたが、まさにそのとおり。銀冠に対する愛情が半端ではないです。

佐藤先生が贈る渾身の振り穴破り、ぜひ手にとって読んでみてください。


・・・しかししかし!私が本当に言いたいのはこのことでもないんです。

本当に言いたいのはこの本の中に溢れている「森下愛」です。

なんでも森下先生の銀冠の圧倒的な勝ちっぷりにあこがれて銀冠を始めたとのことで、森下先生への尊敬の念が随所で見られます。

この本にはコラムが4つあるのですが、うち3つが森下先生ネタです。

 

私が最も印象的だったのは、巻末の自戦記部分のページ。

次の図面を見てください。



この△6四飛に対して、皆さんの第一感はなんですか??

ちょっとシンキングタイム。

 

 

ここから▲6四同馬△同金▲8四歩と攻め合う手が見えた方も多いんじゃないでしょうか?



ですよね。

しかし、佐藤先生に言わせれば、それは銀冠精神に反する手順。

ではどうするのかというと、ここから▲6五歩△6一飛▲6四銀!!



なんという手厚さでしょうか。これぞ森下流。

この場面、本文ではこう書かれています。

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△6四飛と回った手に、▲同馬△同金▲8四歩と攻め合う順は怖くて読む気もしなかった。
ここはしっかりと、▲6五歩から▲6四銀と厚く指すのが『銀冠の心』というものだ。
そして、胸の中で「森下~っ」と叫ぶのも忘れてはいけない。

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私もこれから手厚い手を指すときは心のなかで「森下~っ!」と叫ぶようにします。

 

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