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下村記者の棋楽にいこう 第40手 佐渡島へ行ってきます!

2015.02.24 | 

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 みなさんこんにちは 週刊将棋の下村です。王将戦七番勝負は郷田九段が連勝して2-2のタイスコアになりました。渡辺二冠が第2局を逆転勝ちしたときは一気に防衛に向けて加速する勢いでしたが、郷田九段が踏ん張り見事に巻き返しました。

 2-2の白熱したスコアになり、第6局目までは対局が確定しました。ファンもそうですが、開催地の地元で待ち受ける関係者の皆様も、開催が決まったことでますます盛り上がることでしょう。

 わが週将編集部内でもタイトル戦でスコアが拮抗すると、先の取材の見通しが立つので大変助かります。もし3-1になっていたら、王将戦第6局がある?なし?棋王戦第4局がある?なし?など、いろんなパターンの紙面構成を用意しないといけないのです。これで第6局までは確定しましたが、こうなれば昨年同様フルセットまで見たいものですね。

 筆者は第5局の取材担当を立候補しました。その3日前の棋王戦第3局も行く予定なので、柏崎市~佐渡島と新潟県を横断するシリーズとなります。週に2度の出張と慌しい1週間になりますが、タイトル戦取材は週将記者の腕の見せ所でもあるので、熱戦の模様をお伝えできるように頑張ってきます。

 ところでその王将戦第5局が行われる場所ですが、佐渡島「両津港 海鮮横丁・きん亭」と発表されています。開催場所は通常だとホテルや旅館、最近はお城や寺もありますが、港?海鮮?横丁?ってなんだか興味をそそられるネーミングだと思いませんか?言葉のイメージだけだと、荒海の日本海に面した漁港の路地裏を連想してしまいます。ネットで検索すると、どうやら港湾施設のレストランのようですが詳しくは分かりませんでした。でもレストランでタイトル戦?も変ですよね。なんか美味しい海鮮料理があるのかな?横丁とは「表通りから横へ入った町筋」と辞書にあるけど、そんな所で対局?実はなんだか面白そうなこのネーミングに惹かれて、取材を立候補しました。果たしてどんな所なのでしょうか。

 佐渡島で王将戦は、平成18年、19年と2年連続で行われて以来たぶん3度目です。2年とも羽生王将に佐藤康光九段が挑戦するシリーズで、最終第7局の舞台となりました。特に平成19年は筆者が取材担当で現地に赴き、タイトルの行方が決まる瞬間を見届けることができました。そして羽生王将が通算10期獲得の偉業を達成して、永世王将の資格を得たのもこのときでした。

 偶然にも対局が行われた3月20日は、筆者の誕生日でもあったので当時のことはよく覚えています。棋界の節目に立ち会うことができたのは、記者冥利に尽きるとともに、最高の誕生日プレゼントになりました。
 

上写真は羽生王将が永世王将の偉業を達成した平成19年、第55期第7局。下写真は対局場所のホテル大佐渡。今回の対局場所とは違う場所。