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新刊案内「振り飛車穴熊の最終進化」 ~34ページに載っていたまさかの銀引き~

2015.02.13 | 島田修二

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みなさんこんにちは。
素数が無限に存在することの証明を誰かに教えてほしい編集部の島田です。

さて、ちまたではピケティ、ピケティと騒がしいですが、マイナビ将棋書籍のトレンド(死語)は何といっても「穴熊」です。

3月から数ヶ月間連続して穴熊本を刊行して行く予定ですので、穴熊党のみなさん、どうぞお楽しみに。

と、いうわけでまたもや昨日の藤原(あだ名はてっちゃん)の紹介にかぶせる形で私も3月13日発売予定の「振り飛車穴熊の最終進化」でいきます。



タイトル:振り飛車穴熊の最終進化
著者:広瀬章人
四六判、224ページ
価格:1,540円+税
発売日:2015年3月13日


さて、早速ですが精神を統一して次の図を見てください。




ええ、そうです。昨日藤原が出した図と同じです。藤原はここから▲5五歩の変化を紹介してました。
このブログを読んでいる居飛車党の皆さんはここでどう指しますか?

▲6六歩? ▲6六銀? ▲5五歩?


今日紹介するのは▲6六銀です。なぜなら私がこの局面で常に▲6六銀と指しているからです。(自分本位)


と、いうことで▲6六銀と。





次は当然▲5五歩といく腹積もりです。△6四歩には予定通り▲5五歩として、△6三銀以下駒組みを続けてこんな感じになります。




一つ問題がありまして、こんな風に金を上がった瞬間に△4五歩と突かれる手があるんです。これに自然に対応するなら▲6八角ですよね?



でもこの局面、金が動けないうえに△6五歩~△5五角の筋もあってやな感じ。いつも困っておりました。仕方ないから金は動かせるようにと、▲5八金右ではなく▲5九金右としていたのです。


・・・が、この▲6八角よりいい手が34ページに載っておりました!

それが▲6八角に代えてまさかの▲5七銀!!




まじ?そんな手が!?
さっき▲6六銀と上がったのに▲5七銀と引くとはどういうことでしょう??

しかししかし、この銀引きには恐ろしい狙いが秘められているのでした。

▲5七銀に対して△7一金が自然ですが、そこで▲2四歩△同歩▲5四歩!!の強襲が炸裂するんです。


以下角交換が避けられず、飛車先が突破できました。




ちなみに先に△7七角成としてきても▲同銀△5四歩▲2四飛でやはり居飛車有利です。
このとき▲5九金右としていると△3五角が飛車銀両取りになるんですが、この場合は大丈夫です。

なるほどー。これは使える!
広瀬先生、ありがとうございます!

しかし、この本には続きがありまして、居飛車が▲6六銀と上がったときの振り飛車の対策がこの後に記されているのです。さすが振り穴王子。

その対策は・・・本書をお読みください。

とにかくこの本には広瀬先生の妥協なき最新研究が詰まっております。

振り穴党はもちろん、居飛穴党も必携の一冊と思いますので、ぜひ手にとっていただければ幸いです。

宜しくお願いいたします。