最近編集部ではなぜか囲碁ブーム。
「眼形がない」など、専門用語が普通に使われています。
こんばんは。編集部の米澤です。
振り飛車党の皆さん、朗報です。
現在、久保利明九段と菅井竜也五段が「振り飛車の最先端の変化を議論する」という、よだれが止まらない1冊の編集を行っております。
いやぁ、皆さんの期待をビシビシ感じます!
期待にお応えして、発売までの間、このブログでじっくり紹介していきます。
今日はなんと!
久保先生の水面下の研究手順を少しだけ紹介しちゃいます!
スペースもないのでざっくり説明を省きますが、これは久保先生の実戦でも現れた局面です。
今話題沸騰中の急戦向かい飛車です。
※初手▲5六歩△8四歩▲7六歩△8五歩▲7七角△5四歩▲8八飛のオープニングです。
菅井先生いわく「自分は先手の得という言葉をよく使いますが、この先手向かい飛車はその得を最大限に生かしている魅力的な戦法だと思います」とのこと。
そして久保先生いわく「現状は振り飛車良しと思っている」。
こんなに大胆に仕掛けて振り飛車良しだなんて、うーん、これは激アツです。
飛車交換になって飛車を打ち合う展開は振り飛車十分指せそうという話になるのですが、そこは書籍で確認していただくとして。
個人的に面白いと思ったのはこの後の話。
実は久保先生はずっとこの仕掛けは無理だと思っていたんだそうです。
長いですが、久保先生が気にしていた手順がこちら。
上図以下、
△7七角成▲同銀△8六歩▲同飛△同飛▲同銀△8二飛▲8七歩△8八歩▲7七桂△8九歩成(下図)
△9九とや△8八と~△8七とを見せられてイヤな感じです。
ところが、ここで▲8五飛が面白い一着。
この一手を発見できたので、最初の仕掛けに踏み込めたというわけなんです。
プロの研究の一端を垣間見た気がして、感動しました。
でも、こういう手順はなかなか目に見える形にはならないので、そういう意味で今回の企画はとても貴重です。一読者として。
ちなみに以下は△同飛▲同銀と進みます。
遊び駒になりそうだった8六の銀が、▲7四銀~▲6三銀成と使えそうなので、「実際はやれば大変なんでしょうが、これなら振り飛車もまあまあやれそうな気がします」とのことです。
振り飛車ってこうやって勝つんですねぇ…。
まだまだ未開拓の急戦向かい飛車。
まだまだ未開拓の急戦向かい飛車。
皆さんもレッツトライ。
ではでは。