第45話 心臓部への投資はできているか?|MacFan

アラカルト FUTURE IN THE MAKING

第45話 心臓部への投資はできているか?

文●林信行

IT、モバイル、デザイン、アートなど幅広くカバーするフリージャーナリスト&コンサルタント、Nobiさんこと、林信行氏が物申します。

Photo●apple.com

 

 

物理ホームボタンとヘッドフォン端子をなくしたiPhone 7シリーズ、サンダーボルト3以外のすべての端子をなくした新MacBookプロシリーズ。今年のアップルはいつになく大胆に攻めている。

そんな攻めのアップルの自信を支えているのが独自開発の半導体だ。iPhone 7の心臓部であるA10フュージョンチップや、アルミの凹みを押し込めるボタンのように感じさせる「Tapticエンジン」、新発表のワイヤレスエンジン「W1チップ」…アップル新製品の内部における独自半導体の存在感が徐々に増している。

これらはテキサス州オースティン市にある同社の施設でデザイン/製造されている。オースティンは、'90年台後半のMacが採用していたCPU、PowerPCがつくられていた場所だ。アップルは1991年頃、それ以前に採用していたモトローラ製のCPU、MC680x0シリーズの成長に限界を感じて新CPUの模索を始めた。行き着いたのが、IBMのオースチンの施設で開発をしていたPOWERというCPUアーキテクチャだった。共同で劇的に高速な新構造のCPU、PowerPCをデザイン。後にここにモトローラが加わり、アップル│IBM│モトローラの3社連合でPowerPCというマイクロプロセッサが誕生した。




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