iPhotoの後継ソフトはライトルームで決まり!|MacFan

レクチャー Macの媚薬

iPhotoの後継ソフトはライトルームで決まり!

文●栗原亮

iPhotoが現実的には消滅してしまった昨今、大量の写真の管理をどうしてますか? アップル純正の「写真」ソフトではもの足りない写真好きな人に最適な乗り換え先を検討してみました。

写真管理ソフトを乗り換える

写真撮影が趣味の人にとって、写真データの管理は非常に重要です。iPhotoの後継である現在のアップル純正「写真」ソフトはiPhone写真を管理するには非常に便利ですが、写真加工や整理については不満を感じる人も多いでしょう。特にRAW画像を処理する必要がある場合は、これまでアップルの「アパーチャ」などを併用してきた人も多いはず。

ところがアパーチャの新規販売は終了してしまいました。購入ユーザはMacアップストアから再ダウンロードしてOS X10・11エルキャピタンで動作させることもかろうじて可能でしたが、それもいつまで続くかわかりません。そこで意を決してメインの写真管理ソフトを乗り換えることにしました。容量無制限のグーグル・フォトの利用も検討しましたが、プライベートな写真をクラウド管理することへの不安は払拭できないため今回は候補から除外しました。

 

ライトルームのほうが安い?

筆者の写真ライブラリの状況はアパーチャで約2万5000枚の写真を管理し、その容量は400GBほどです。また、「写真」ソフトのアイクラウド・フォトライブラリのサイズは60GBのため、月額400円の200GBのプランを契約しています。

移行先の候補の1つ、アドビの「フォトショップ・ライトルームCC」は高いかな? と当初思っていましたが、実際にはフォトショップCCも同時に使える「フォトグラフィプラン」なら月額980円です。「写真」ソフトで400GBのライブラリを管理しようとすると月額1300円の1TBプランに変更しなければならず、これに比べるとアドビCCのフォトグラフィプランは追加の投資額はそれほど変わらないだけでなく、かなりお得であることがわかりました。

問題となりそうなライブラリの移行についても、ライトルームにはアパーチャとiPhotoからの移行プラグインがあるので、メタデータなど完全には引き継げなくても過去の写真もほぼ問題なく管理できました。今後「写真」ソフトがより使いやすく高機能なものに進化するかもしれませんが、カメラ趣味のある人はライトルームでの写真管理が最適解といえそうです。

 

 

 

Creative Cloud フォトグラフィプラン

【価格】月額980円(税別)
【URL】http://www.adobe.com/jp/creativecloud/photography.html

 

(1)アドビ・クリエイティブクラウドのフォトグラフィプランには「ライトルーム(Adobe Photoshop Lightroom CC)」と「フォトショップ(Adobe Photoshop CC)」などを含み、月額980円(税別)で利用できます。

 

(2)「写真」ソフトやiPhotoから移行する場合はライブラリ内の写真を全選択して[ファイル]→[書き出す]→[未編集のオリジナルを書き出す]で写真をフォルダに書き出しておきます。

 

(3)ライトルームでは[読み込み]ボタンをクリックすると[写真を追加]画面になるので、ここで写真ソフトから書き出した写真を収納したフォルダを選択して読み込みます。

 

(4)操作や写真の管理には多少の慣れが必要と思いますが、写真が好きな人であれば細かく調整できて便利に感じられるでしょう。さらに高度な加工はフォトショップが使えるので、非常にお買い得なプランであるといえます。

 

(5)以前のiPhotoやアパーチャ(Aperture)からの移行であれば、プラグインが用意されているので、[ファイル]→[プラグインエクストラ]から選んで読み込ませましょう。写真の容量が多いとかなり時間のかかる作業ですので、週末や休日を利用して行いましょう。

 

【もっと媚薬】
現像パラメータなどソフト独自の設定についてはアップル(写真やアパーチャ)とライトルームでは互換性がありません。そのため、現像した写真を無劣化のTIFF形式で書き出し、別々に管理するという方法もあります。しかし、ライブラリの容量が大変大きくなってしまいます。