【第04回】A funny story (笑い話) | マイナビブックス

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ゴルフ千物語③

【第04回】A funny story (笑い話)

2017.05.08 | 篠原嗣典

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どんな趣味にも、それが文化として熟成してれば、正しい元旦の過ごし方があるものだ、とQ氏は考えていた。
Q氏は2年前にゴルフに出会い、そして、のめり込んだ。

Q氏は世間で言う「凝り性」の典型的な例だった。
それまでにもいくつかの趣味を持っていたが、どの趣味も例外なく遊びだと笑っていられないレベルに到達していた。

多くの人がそうであるようにQ氏にとってのゴルフは特別のものになった。他の趣味のようにお金と時間を注ぎ込めば、それに比例してレベルが上がるようなことはゴルフでは起きなかった。
Q氏は、他の趣味を一つずつ捨てていった。
それでも、Q氏のゴルフは少しだけ上達をしただけだった。

始めは焦ったQ氏も、徐々に『それでもいいか』という気持ちになった。諦めたという訳ではなく、ゴルフが出来ることが第一で、上達だけがゴルフじゃない、という達観した気持ちになったのである。

そして、ゴルフを始めて2年目となった1年が終わろうとしていた。
Q氏は、尊敬する先輩からゴルフ場のホールは芝生の育成をよくするために日光が長時間当たるように向きを調査委されていると聞いた。だから、いくつかのホールから日の出が見られる、とも聞いた。
その先輩の話では、それが素晴らしいのだと言う。

Q氏の心は決まった。
来年の初日の出はゴルフ場で見る……

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