【第8回】綱右衛門(3) | マイナビブックス

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【第3回】綱右衛門(3)


その夜、客席内の掃除をしたのですが、いつもよりゴミの多いのに気づきました。口をうごかしているうちに闇となり、驚きと薄気味の悪さに思わず取り落したのでしょうか。
しかし、掃除をしながらも、いい気分でした。残酷であれ、滑稽であれ、出来のよい「出し物」に出合った時感じる芳醇な一時。思わず鼻歌が出てくる、あれです。
その時、目の先を黒い影がよぎりました。ネズミです。しかも、その大きさからいって、この館に住みついている親分格の次郎吉に違いありません。

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