毒島 盛さん、本来の目的を忘れてませんか?
盛 あ、食べてて忘れるとこだったわ!契約書よ、契約書!アタシ達の契約書ってどこにあるの?
田中 契約書?
盛 そうよ、キャプテンタナーカさんちの2世さん。
田中 …プイッ。
毒島 あー、めんどくさい…どうします?
盛 コイツはもういいや。マザ山にでも頼むか。ねぇ、今何時?
毒島 地球時間で23時。
盛 …きっともう寝ちゃったわね…。
毒島 どうしてコンピューターが寝るんですかね。
盛 知らないわよ。ま、一応、マザ山には元になった人格のデータなんかがあるみたいだから、それも影響してるんじゃないの?(田中を指し)プログラミングしたの、コイツだけど。
毒島 まったく。ろくでもない人格をトレースしたものですね。
盛 同感。
毒島 こないだなんて、メシが出来たってだけで警報ならすはビーム打ちまくるはで大変だったんですから。しかもですよ、そのせいで船に穴が開いて、船内の酸素が漏れてもう死ぬところだったんですよ。
盛 最低ね。
毒島 ま、こんな話、本人に聞かれてたら大変、ですけどね。
盛 大丈夫よ、もう寝てるはずだし。ま、聞かれてたら、あのビームでケツに穴が開けられるだけのことよ。
毒島 もともと開いてますけどね。
二人 AHAHAHA。
カセットレコーダーをちらつかせる田中。
田中 いただきました。
盛 まさか録音、
毒島 …したんですか?
田中 そういう流れだったよね。(ニヤニヤ)
盛 したんだな?!
田中 マシュマロの恨みだ!
盛 食べたかったの?!
毒島 それ僕関係ないじゃないですか!
盛 この野郎…。(またマシュマロを食う)
田中 これ見よがしに食いやがって!見てろ、(マザ山に)マザ山さーん!マザ山さーん!
毒島 船長!
田中 マザ山さーん!マザ山さぁぁぁぁぁぁぁん!!!
マザ山 ウッセェェェェェェ!!!
SE.ビーム大放出
田中 ぐあ!(気絶)
毒島 船長!…死んでる。
盛 どうせ死んだフリでしょ。ほれ。(マシュマロを口に放り込む)
田中 …。(モムモム食べる)
マザ山 センチョウ、オハヨウゴザイマス、コロスゾ。ナニカゴヨウデゴザイヤガリマスルカ。
盛 ねぇ、ちょっと聞きたいんだけどアタシ達の契約書ってどこにあるか知ってる?
マザ山 キャプテンタナーカサンチノ2世サンノ部屋ニアリマスヨ。
盛 …コイツの部屋か。
マザ山 用ッテソンダケ?
盛 うん、ありがと。
マザ山 モウ寝テモイイ?
盛 ごめんね、寝てるとこ。
マザ山 オヤスミー。
田中 …。
マザ山 zzz。
微妙な間
田中 …マザ山、寝た?
毒島 はいはい、寝ましたよっと。
田中 (起き上がって)やれやれ、何度もビーム喰らってやってらんないよね、
マザ山 ア!
田中 !(ビクッ)
盛 どしたの?
マザ山 サッキレーダーニ反応ガアッタンダッタワ。
田中 え、なにそれ?
マザ山 アー。隕石ダワコレ。アト20秒デ船ニアタルヨ。19、18、17…(カウントダウン)
間
3人 えぇぇぇぇぇぇ。
田中 総員、対ショック姿勢!
ロボ子 お茶お持ちしましたー。
毒島 今!?
ロボ子 ああっ。(ぶっくら返す)
田中 あっつ!
盛 華ちゃん、ちゃんとしなきゃ死ぬよ!
ロボ子 何?!何があったんですか?!
全員 …。(ニコリ)
ロボ子 その笑顔!
盛 華ちゃん、手足引っ込めて!
ロボ子 はいぃ?(手足を段ボールに収納)
盛 わぁっ、変形した、変形したよ、ねぇ。
田中 はしゃぐな!よし、みんなロボ子に掴まれ!
毒島 さらし首みたいですね。(ニコリ)
ロボ子 毒島くん…。
マザ山 3、2、1、クルヨー。
SE.ズズーン
マザ山 シューリョーウ。
田中 ノリ、軽。みんな無事か?
ロボ子 何…何なの…。
マザ山 ハイハイハイハイ、沈ンデナイノニガタガタ言ウナ。頑丈ナンダヨコノ船ハ。アタシャ疲レタヨ。今度コソ寝ル。
田中 えっ、損傷箇所のチェックくらい手伝ってよ。
マザ山 ジャア、トリアエズエンジン見ニ行ットケ。他ハ全部無事。オヤスミー。
田中 自由だなオイ!
盛 よーし、じゃあ私たちはキャプテンの部屋まで契約書を取りに行きますか。華ちゃんも行こう。
ロボ子 あ、ハイ!
毒島 そうですね。船長、じゃあ確認の方はお願いします。
田中 え、何?その流れ。
盛 は?
田中 おかしくない?
毒島 別に。
盛 船長がエンジンを
毒島 確認する。
盛 私たちは契約書を
毒島 取りに行く。
盛 日本語に何か問題が?。
田中 いや、文法とかそうじゃなくて、ほら、クルーの仕事だよ。みんな大好き船内点検。
盛 だって、私たち契約書の事聞きに来ただけだもん。
田中 えー。ぶ、毒島くんは来てくれるよね?
毒島 船長が夜中にニヤニヤしながらテープレコーダーに声を吹き込んでる間、僕達は日頃、仕事をしてるんです。こういう時くらい船長らしい事して下さい。
田中 …プイッ。
田中、袖に駆け出す。
毒島 船長!
盛 ったくしょうがない…
毒島 マズイ。
盛 え?
毒島 部屋…はマズイ!
盛 え?
毒島 今自室で引き篭もられたら僕達の契約書が!
盛 あ!
毒島 せ、船長!
ロボ子 ちょ、ちょっと待ってくださいよー。
3人、後を追いかけて出て行く。
戻ってくる3人。
毒島 船長ー!
盛 アイツの前世は絶対インパラだ。
ロボ子 走りにくい。
毒島 盛さんが追いかけてる姿はバッファローみたいでしたよ。
盛 誰が1000万パワーだ。
毒島 それよりどうします?あの人完全に立て篭もりましたよ。
盛 そうね…。ずっとあのままだと厄介だし…。
毒島 マザ山さんに頼んで、ロックを外してもらいますか?
盛 それしか無いか。
毒島 …気が重い…。
盛 頑張れ男の子。
ロボ子 じゃあ、私毒島くんの為にマザ山さんに頼んで
毒島 マザ山さーん!
ロボ子 無視…。
毒島 すみませーんマザ山さ…、
SE.警告音
照明、赤。
盛 ビックリした!
毒島 起きましたね。
マザ山 ウワー、超メンドクセーヨー。
盛 マザ山さん?何度もごめんね、実は、お願いしたい事があるんだけど…、
マザ山 ソレドコロジャネーヨ。未確認飛行物体デタヨ。デタヨ、ハイデタヨ。
3人 …え?!
マザ山 ミナサンオ待チカネノヤツッポイノガ、レーダーニ引ッカカッテルヨー。
ロボ子 ウソッ!
マザ山 ウソジャネーヨ。
毒島、盛、モニターを覗く。ロボ子、段ボールがつかえて見れない。