【第11回】クヌギを捜せ

2016.07.04　|　篠原嗣典

　弟は、クワガタやカブトムシを探す名人である。

　ここ数年、地方に住んでいる間にそうなっていた。私と一緒に東京の山手線の内側で生まれ育った訳だから、幼い頃は既にカブトムシは捕るものではなく、買うものだったが、田舎の長い夜を過ごす方法の一つとしての思いつきが、プロ並みになったということらしい。

　昨年、弟が勤めている先に行き、甥っ子は１００匹以上のカブトムシと数匹のクワガタをもらい、一晩は一緒の採取にも行った。雨では捕れないと聞いていたが、結果は何匹かは捕れて大満足だった。

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