【第8回】ある木の話 | マイナビブックス

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ゴルフプラネット 第22巻

【第8回】ある木の話

2016.02.05 | 篠原嗣典

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ある木の話

 

 その人がゴルフ場を作ることになったときに、秘かにコースの中で一番標高が高い斜面に米国から1本の木を輸入して植えた。

 

 その木は、従業員の間だけのさり気ないシンボルツリーとなった。

 

 春に一斉に葉が出て花が咲き、小さなクルミのような実をつけて、秋になると葉を落とす。そういうことが何十回も繰り返された。

 

 その木は、そのゴルフ場に起きた全ての出来事を見守ってきた。

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