【第7回】スタート時間はどうしますか？

2016.01.20　|　篠原嗣典

　バブル経済でゴルフ場は増殖した。あの頃は、どんなに遠いコースでも土日は一杯で、如何にしてスタートを取るかに苦労したものだった。会員権で一儲け、来場者が落とす金で二儲け、造ればお金になるのがゴルフ場だったのである。

　あの当時、ネットで予約をするなんて夢の夢だったし、実は、ゴルフ場のスタート代行という仕事があって、有料でスタートを取るという商売もあった。ゴルフのスタートを簡単に押さえられる人は、それだけで十分に尊敬されたものだった。ゴルフ場の関係者は、ご機嫌取りの贈答品に囲まれて幸せだった。

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