【第14回】ゴルフ場の食事についての希望的未来（前編）

2016.12.20　|　篠原嗣典

ゴルフ場の食事についての希望的未来（前編）

　生まれて初めて、冷たいカボチャのスープを飲んだ時の感動は忘れられない。祖父がメンバーだったゴルフ場、真夏の昼食だった。

　中学生だった私は、ゴルフ場の食堂でメニューを選ぶことを禁じられていた。食事のメニューを選択出来るのは、自分で稼いでゴルフが出来るようになってから、というのが私の親族のゴルフでの決まりの一つだった。私は、１９歳の時にバイトしてゴルフに行くまでの間、ゴルフ場でカレー以外のメニューを昼食で頼んだことがなかった。

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