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ゴルフプラネット 第9巻

【第7回】ゴルフしながら死んだとしても

2015.09.29 | 篠原嗣典

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ゴルフしながら死んだとしても

 

 祖父が他界して約40日が過ぎたが、何だかずいぶんと昔のような気がする。入院こそしていなかったが、主治医に言わせれば生きているのが不思議だというような状態が続いていたし、亡くなった時も、朝になっても起きてこないと思ったら、既に、息をしていないという感じだったので、余計に実感がないのかもしれない。

 

 家族も親族も、思い残すことはなかったはずだと口を揃えて言っているが、私はそう思えないで困っている。十数年前に大腸ガンの手術を受けた後、グリーンに再び立った祖父に同行した私は、医者からの規制を一切無視してプレーする姿を見ている。30度を越える猛暑の中、18ホールをラウンドし終わった祖父の自慢気で満足しきった顔を見ている(9ホールで止める予定だったが、現場でゴルフは18ホールやってこそのものだと譲らなかった)。

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